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活字と植物メンテ、クラシックの日々

活字と植物メンテ、クラシックの日々

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2006/10/03
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カテゴリ:カテゴリ未分類
北方四島にビザなし訪問をする前、
母や叔父に
島の話を聞いた。

特に、叔父は
7年前に国後島に訪問しているので、
最近の北方四島の姿や
訪問する際の船の話、そして
向こうで買えるお土産品のことなども
いろいろと聞くことができた。


「昔、漁船がだ捕されることが
多かった時、
そういう船を没収して
自分たちで乗りまわすんだ。

でも、故障しても
直すだけの技術がない。
だから、そこいらに
船をぶんなげておくんだ!」


実際に向こうに出かけてみたら・・・

赤さびだらけの廃船が
たくさん放置されていた。

それらは岸の近くにとても多かった。

なおかつ・・・海上の
不自然な位置に
ずっと止まっている
いくつかの船。

よく見たらだれも乗っていない。
それらも廃船だった。


よくもこんなに
たくさんの船を
ぶんなげておくことが
できるものだと思う。

美しい海岸線なのに。

島にうっそうと生い茂る木々は
すばらしいのに。

廃船を片付けるだけの
お金の余裕は
ないんだろう。


あのいまわしい銃撃事件の
船長さんが、
やっとのことで裁判を終え、
根室に戻っていらした。

罰金などとして
約50万ルーブル(約220万円)。
そして・・・船の没収が
命じられたという。


私は、

なぜ船が没収されるんだろう?
没収される意味がわかんねぇ。

と思った。

向こうの法律で、
船を没収する規定が
決められているんだろうか?

きっと、また
さんざん乗り回して、
故障したら
ぶんなげる
つもりなんだろうね。

と思った・・・。


しかし、
あとから気づいた。

問題は、そんな簡単ではないのだ。


船長さんの記者会見の内容は・・・

向こうからの報道内容と
ことごとく違うようだ。


まず、操業していたのは
納沙布岬から北に約2キロの
規則ラインの上だった。

それなのに、
“国境警備隊”という、
「そんな職業があるってか?」
と思われる人たちが、
いきなり
パパパンと
撃ってきた。
停船命令や照明弾は
なかったそうだ。


インターファクス通信の
伝えるところによると、

『国後島・南クリル国境警備隊の
イワノフ司令官は、

「警備隊は第31吉進丸を停止させるため、
進行方向にゴムボートを入れようとした。
しかし吉進丸は停船せず、
全速でゴムボートに体当たりしようとした。
警備隊がかわし、警備隊員1人が吉進丸に乗り移ったところ、
乗組員のうち1人が刃物を持って襲いかかってきた。
この後、ゴムボートに残っていた警備隊員が
初めて警告射撃を行ったという」

と語った。』

とある。


しかし、
船長さんの会見からは、
そのような展開は
まったく想像しにくい。

よくもここまで、
荒唐無稽な物語を
つくったものだ、
と感心してしまう。

そういう話が、向こうの裁判で
とおってしまっているなんて。


そうなんだ。
船を日本側に返してしまうと、
そういったお話のウソが
ばれてしまうのだ。

日本側では、
“体当たりした痕跡”を
探し出そうとするだろう。

しかも・・・
銃撃を受けた弾の数が
向こうの発表と違うのでは?という
うわさもある。
弾のあとだって調べるはずだ。


船長さんは、
体調が悪かった。
そして、自分のことを
心配しているみんなのためにも
早く根室に帰りたかったという。

「罪を認めれば、早く帰れます」

そんな提案が・・・ある面、強要されたらしい。

それが、それが、
本当のことであるならば・・・


ロシアのやりかた、きたねぇよ。
ふざけんな!


しかし、
北方四島を
訪問してきて
私が思うことは、
やはり、

「人間は一方的に
良い人だ、悪い人だ、と
決めることはできない。
人間はいろいろな考えを
するものなのだ」

ということだ。


日本側の私たちは、
北方四島のことを
“日本”だと思っている。
歴史的にも証明されている。

しかし、
向こうの人たちで、
自分たちが住んでいる場所を
“ロシア”だと
言っている人がいた。


対話集会で、
学校の先生から、

「この子たちの故郷は
ここなんです。
この子たちから故郷を
奪うことがないように願います」

と言われた・・・。

そりゃあ、あんた

私たちの親や故郷だって
ここだべ!!!

と、私は言いたくなった。


それでも、
彼らは
楽しい雰囲気づくりが
とても上手で、
パーティーの時には
歌や料理でわれわれをもてなし、
心の底から楽しませようと
していたのだ。


人間は・・・
いろんな思いが
あってよいと思う。

考えが違うなら、
とことん話し合いをすべきだと
思う。


そして・・・

真実は真実として
正しく
突き止めたい、

と私は
切に願うのだ。





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Last updated  2006/10/09 06:00:04 PM


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