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カテゴリ:山野草
☆自然観察ブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めて6年9カ月、連載は連続2,400回を超えました。そこで、「自然観察の振返り」を随時掲載しています。【自然観察の振返り[13]】はキジカクシ科(クサスギカズラ科:Asparagaceae)の植物です。キジカクシ科は、従来の分類(新エングラー体系、クロンキスト体系等)ではユリ科に含められていました。第2回は、オオバギボウシの花です。(2017年6月26日撮影)。
☆オオバギボウシは、北海道西南部から九州の草原や林内に生えるキジカクシ科キボウシ属の多年草です。(2017年6月26日撮影)。 ☆オオバギボウシの葉は全て根生葉で、長い葉柄の先に名前の通りの大きな葉をつけます。葉脈が凹んでいるのが目立ちます。(2016年6月29日撮影)。 ☆オオバギボウシの花期は6月から8月上旬で、花茎を長く伸ばし、紫白色や白色の筒状の花を咲かせます。(2012年7月2日撮影)。 ☆花の長さは4~5センチで細長く、先端は6つに裂けています。雄蕊は6本で花冠から少し出ており、雌蕊は長く花柱の先が曲がっており花冠から外に突き出しています。(2016年6月29日撮影)。 ☆花の付け根にある苞は白色から淡緑色で、花茎が伸長し花が開く前には星形になっており、白い花のように見えます。(2016年6月29日撮影)。 ☆苞は、花が開くと花茎から扁平に開出します。(2016年6月29日撮影)。 ☆オオバギボウシの果実は狭長楕円形の蒴果(さくか)で、種子が多数あり、種子は黒色・扁平の長楕円形で翼があります。蒴果(さくか)とは、乾果(乾燥果)で裂開する果実のことです。(2018年11月1日撮影)。 ☆オオバギボウシ(大葉擬宝珠)の名は、キボウシ属の中では葉が大きく、花の蕾が橋の欄干の上端につける装飾具の擬宝珠に似ていることから。擬宝珠は、ネギの花に似ていることから「葱台(そうだい)」とも呼ばれるそうです。(2016年6月29日撮影)。 ☆オオバギボウシの花言葉は、「落ち着き」「静寂」「沈静」「変わらない思い」などだそうです。半日陰の林内で下向きの白い花を静かに咲かせている姿からは、どの花言葉もピッタリだと感じました。(2012年7月2日撮影)。 ☆なお、オオバギボウシの別名には、トウギボウシ(唐擬宝珠)などがあります。以前は、日本海側のものをトウギボウシ、太平洋側と北海道西南部のものをオオバギボウシと分けて別種としていましたが、最近では同一種とするのが一般的だそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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