奥能登について思うこと
奥能登の被災地についての情報と、そこから推測できることをまとめると以下の通り。歴史的に大きな地震も過去に発生している。特にここ数年は毎年群発地震が起きていた。そのため1981年以降の新耐震基準の家も傷んでいた。高齢化率が非常に高い。それによってスマホ率も低そう。人口は少ない。人口のピークは70年も前に過ぎた。医療や消防など社会インフラももともと弱いのではないか。ある程度の規模の工事ができる建築業者も少ないのではないか。人口密度が非常に低い。古い木造家屋が圧倒的に多い。冬は寒い。雪も降る。ハザードマップを見たところ、市街地の多くは津波、洪水、土砂災害のリスクがあった。奥能登まではメインとなる道路は山越えの2本のみで、鉄道はない。船での移動も一般的ではない。上のことから交通インフラは極端に悪い。お正月で里帰りをしていた人が多く被災した。上の理由もあって、公的な食糧備蓄が不足した。火災や倒壊のため、民間備蓄が家屋にあったとしても取り出せない状況の人もいる。個人的に驚いたのは、被災しても移住どころか移動も嫌がる人が多かったこと。水道すら復旧していない状況なら、二次避難(もしくは移住)をしたほうが良いと思うがそれを拒否する方の報道がけっこうある。3か月もたっていまだに断水している所に住みたいのだろうか?ネット上では「被災地を復興させる」という方を見かけるが、具体的に復興とは何をどうするのか?上にあげたような、不便で危険な状態の町に戻して、そこに人を住まわせることが正しいのか?奥能登に住み、資産はその家、職場も近隣、漁業権という持ち運びのできない資産+借金で高額な船や漁業施設を買っていた人もいる。持っているもの全てを、不便な土地にオールイン(全賭け)するとは勝負師です。日本はどのみち大都市圏(東京、大阪、名古屋、札幌、仙台、福岡)以外はあと数十年で枯れしぼんでいく。無意味に延命を図るより、今のうちに変化に対応した集約社会を都市圏に作るほうがよい。