テーマ:映画館で観た映画(8427)
カテゴリ:映画
ボクんち、不協和音。 舞台は、トウキョウ。 線路沿いの小さなマイホームで暮らす4人家族のものがたり。 康機器メーカー、総務課長として働く佐々木竜平は、人事部に呼び出され、リストラを宣告される。突然の出来事に、呆然としたまま帰宅するが妻、恵(小泉今日子)にリストラされたことを言い出せなかった。 夕食時、小学校6年生で次男の健二はピアノを習いたいと言い出すが、竜平は反対。 翌日から、会社に行くフリをして、毎日ハローワークへ通っていた。 ある日、大学生の長男・貴が、世界平和のためにアメリカの軍隊に入りたいと言い出す 何もおかしいものなんてなかったはずなのに・・・気づいたら 家族みんなが・・・バラバラになっていた。 4人家族の崩壊と、かすかな希望を描いた、黒沢清監督の人間ドラマ。 現代社会や家族の抱える不安を鮮烈に表現し、カンヌ映画祭“ある視点”部門で審査員賞を受賞。 考えてみれば、リストラされることは、不幸なことだが、一家がバラバラになるようなことではないのことだ。 この家族は、皆、健康で、暮らせているのだから。 不幸は、お父さんが、リストラされたことを家族に言えないことにあるような気がする。 リストラされたことをなぜ、お父さんは、家族に言えなかったのか。 それは、家族を心から信頼していないからではないだろうかと思う。 言っていたら、お母さんは、パートタイムに出て、少しでも家計を助けたのに・・・。 一緒に悩んであげられたのに・・・。 外でどんなことにあおうと、どんな人間になっても、家族だけは、 分かってくれるという確固たる信頼があれば、お父さんは、家族に言えたはず。 このかぞくだけでなく、日本中の家族が、そうなってしまったような気がする。 そして、その原因のひとつに、一緒にご飯を食べなくなったことがあげられるような気がする。 ひと昔前の「寺内貫太郎一家」などに見られる、向田邦子のドラマは、食卓を囲むシーンが多かった。 食卓を囲んでご飯を食べながら、しゃべったり喧嘩したりといつも賑やかだった。 しかし、労働時間やテレビの深夜放送などで生活時間がバラバラになってしまった今、 個食、孤食が言われる。 そんなことが、家族という絆をバラバラにしてしまったのではないのだろうか。 コンパニオンという言葉の語源は、ひとつのパンを分けて、一緒に食べるという言葉から出来たという。 また、日本でも「同じ釜の飯を食った」という言い方がある。 映画のチラシでは、食卓を囲む家族4人の姿がある。 しかし、お互いに違う方向を向いている。 これが、心がバラバラという象徴のように思われた。 家族がそれぞれ、個室を持つことが当たり前になった今、家族としての絆を作るのは、用意なことではない。 そんなことを思いながら見た。 それにしても、*「言えない秘密」のジェイ・チョウ*にしても、今回の男の子にしても、 ピアノを弾く少年は、かっこいい!! 思わず、5歳の孫のちゅん太にピアノを習わせたいと思った。( ̄m ̄*) ■おまけ■チラシのテーブルは黒で、まるでグランドピアノみたいだ。 ・・・・・・・・・・・・・・ ◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。 ★10月8日*地名:「ふるさとの小字(こあざ)」 * UP ・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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