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2011.01.19
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カテゴリ:書籍


怪獣人生

怪獣人生



 ゴジラに入るのは二日酔いの特効薬だよ。

ゴジラの“中の人”として有名な中島春雄の自伝。

大部屋の中でも地位の低い「B2」出身で、相当苦労したようだ。「不満を言ったら『そうか、じゃあほかの役者を呼べ』って下ろされても仕方ない。それが B2 の役者だ」(34 ページ)というほど厳しい世界だったようだ。にもかかわらず飄々とした語り口にはホッとさせられる。

中島さんは、特撮の神様・円谷英二を「オヤジさん」と呼んで尊敬していた。長い間自伝を出さなかったのも、「恩人のオヤジさんは自伝を出さなかった。僕が出すのはおこがましい」(344 ページ)からだという。「ゴジラの話、オヤジさんの話、聞きたい人がいるなら話してみよう」と決心して本書を書いたという。


ゴジラを演じるために、上野動物園へ通い、ゾウやクマといった大型動物の動きを研究したという。

特撮はハイスピード撮影するので、「立ち回りをやろうと思ったら、あの二倍か三倍の早さで動かなきゃならない」(105 ページ)という。さらに、フィルムの感度には限界があるから、照明も二倍、三倍と明るくしなければならない。相当な重労働だったと思う。

だが中島さんは、「たまに飲み過ぎで二日酔いで現場に出てゴジラに入ったよ。でも入るとサウナと同じだから。汗がドーッと出て治っちゃう。ゴジラに入るのは二日酔いの特効薬だよ」(140 ページ)と読者を笑わせる。


いくらゴジラで活躍しても出世はしなかったという。「長いこと大部屋やっていたけど、だんだんと役柄が大きくなったり、出世したりすることはないよ。そういう契約だもん。言われたら何でもやる。それは変わらないよ」(318 ページ)。

ちなみに、本書で「ウルトラマンに入っている古谷敏は東宝の役者の大分後輩だった。背の高い二枚目だね」(265 ページ)と紹介されている古谷敏さんの自伝『ウルトラマンになった男』を読むと、二人のスーツアクタの世代の違いを感じる。



■メーカーサイト⇒中島春雄=著/洋泉社/2010年07月発行 怪獣人生

■販売店は こちら














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最終更新日  2011.01.19 19:15:40
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