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2020.09.07
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銀河帝国興亡史6 ファウンデーションへの序曲(上)

銀河帝国興亡史6 ファウンデーションへの序曲(上)

 (セルダン)「わたくしは未来に関する確率の理論的査定を心理歴史学と呼んでおります」(30ページ)
著者・編者アイザック・アシモフ=著
出版情報早川書房
出版年月1997年11月発行

銀河紀元 12020 年、惑星ヘリコンから銀河帝国の首都惑星トランターへ、32 歳の数学者ハリ・セルダンがやってきた。トランターで 10 年ごとに開催される数学者大会で、セルダンは、心理歴史学(サイコヒストリー)を応用することにより人類の未来を予言できるという理論について発表――若き日のセルダンの冒険が始まる。

この情報を聞きつけた、セルダンと同年齢のクレオン 1 世は、宰相エト・デマーゼルに命じ、セルダンを呼び出した。クレオン 1 世は、心理歴史学を使って自らの暗殺を避ける方法をたずねる。しかしセルダンは、そうしたミクロな事象を扱うことはできないと断言する。
落胆した皇帝は、セルダンをヘリコンへ帰すようデマーゼルに命じる。デマーゼルは、ゴロツキを雇ってセルダンを襲わせる。そこへジャーナリストを名乗るチェッター・ヒューミンが現れ、セルダンを救出。自治権が認められているストリーリング大学へと逃がす。大学では歴史学者ドース・ヴェナビリがセルダンの面倒を見ることになる。心理歴史学感染のヒントを得るため、歴史研究に勤しむセルダン。だがある日、歴史と同じくらい予測が難しい気象現象について関心をもち、気象学者とジェナール・レッゲンの観測に同行し、トランターの「上」に向かう――惑星トランターは無数の巨大なドームに覆われており、人々はドームの内側、実際には惑星の地表面下で快適な暮らしを送っていた。だが、ドームの上は分厚い雲に覆われ、冷たく、荒涼とした世界が広がっていた。
そこでセルダンは、空を飛ぶジェットダウンに追われ、凍死しそうになる。ドースが機転をきかせ、なんとかセルダンを救出した。
セルダンは、有限時間内に心理歴史学の階を得るには、扱う世界を小さくすればいいのではないかと考えた。

セルダンとドースは、トランターの中で農耕を営み他地域との交流を避けているマイコゲンへ向かった。マイコゲンでは男女とも頭髪や眉毛を脱毛しており、男女間の格差があった。セルダンは、失われた「宗教」という文化について考える。
マイコンゲンにはフィルムではなく印刷された「本」があり、そこに 2 万年前の人類の歴史が記されていた。彼らは数百年の寿命を誇ったオーロラと呼ばれる世界の子孫であり、寺院には 2 万年前のロボットがあると書かれていた。
セルダンとドースは、寺院“サクラトリウム”へ向かった――。

惑星トランターは全体がドームで覆われ、人々はその中で籠もって暮らしており、エキスプレスウェイでで移動する――これは、同じアシモフの作品『鋼鉄都市』の地球と同じである。
銀河帝国では宗教という概念が失われているが、セルダンはこれを「超自然的」と表現する。つまり、「自然の法則から独立した存在があるという信念。たとえば、エネルギー保存の法則とか、作用の恒常性の存在とかに束縛されないものがあるという信念」(205 ページ)だという。心理歴史学は超自然的事象を扱わない――これが、本書から続編の『ファウンデーションの誕生』へ繋がる重要な伏線となる。
トランター世界には、人種差別、男女格差、宗教問題があり、これは、来るべき 21 世紀の社会問題をアシモフが予言しているかのようだ。






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最終更新日  2020.09.07 19:55:41
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