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カテゴリ:小説
「五番目の裁判員」(和久俊三・著)を読みました。
弁護士でもある和久俊三の著書は、法律のよみものは 結構読んだのですが、小説となるとあまり記憶がないんですね。 今回の「五番目の裁判員」ですが、新しくはじまった「裁判員制度」 をモチーフにしたはなしで、現在の制度の不備や万が一の自体などを 読ましている印象でした。 はなしは高利貸し業の社長を父に持つ20才の受験生・大西英輔が 母の知り合いの女性・柳川波江と恋仲になり、父が経営を始めようと している旅館の1室で密会をしています。(大人の関係ということで・・・) そこに、酔っ払った父・幾太郎が乗り込んできて逆上します。 そのなか父ともみあい、階段から転げ落ちた際、父は動かなくなります。 この事件について英輔の正当防衛が成立するか否かを裁判員制度の裁判で 審議していこうといったないようです。 裁判員のひとり里山花子は審議の途中に、過去に仕事で関わった 法医学の本の内容から、現場写真の状況のおかしさなど指摘し、 審議の方向が変わっていきます。 また現実としては確立は低いのでしょうが、この事件に関わる人物も 裁判員にまぎれておりこの人物の行動もポイントになっていきます。 国民参加の裁判員制度ですが、その不備や、一般人にはなじみのない 古い法曹界の慣習や条文などの皮肉などが、こめられた文なども あり面白く読めた本でした。 「五番目の裁判員」(和久俊三・著) ■Q&Aこれだけは知っておきたい裁判員制度ハンドブック お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Nov 17, 2009 06:26:26 PM
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