カテゴリ:ぴかままの台所&ダイニング
こちらに書いた通り、Quitten マルメロを、それもお店で売ってるものよりもずっと大きいのを20個ももらってしまったんですが・・・さあどうしましょう。
くれたフルーティスト&ピアニスト夫妻の家の庭は、ご近所でもあったベルリン餃子さん(次の任地マニラに行ってしまいましたが)ちのお庭と同じくらいの広さで、そこに果樹が何本も植わっているんです。彼らが植えたのではなくて、そこに昔から植えてある木だそうで、ほとんどなにもしなくても、毎年リンゴとマルメロとくるみが山のように穫れるんだとか。うらやましい限りではありますが、実のところ本人たちはこの処理に毎年頭を悩ませているんですね。 リンゴなんか、例えばゲラだと、リンゴジュースの工場に持っていくと、ジュースの引換券をくれて、そのリンゴは工場でジュース用として引き取ってくれるらしいのですが(このジュースがまた特別に旨いんだ)、ベルリンではそういうのは聞いたことがありません。 マルメロは、ご主人のフルーティストK君がこれのジュレを作るのがとっても上手で、毎年大量に仕込んでは仲間や友だちに配ってくれるんです。私もたいていおこぼれにあずかるんですが(というかその季節に一緒にする仕事がないときは彼らのコンサートに駆けつけて「ジュレ頂戴」って催促するほど ^_^;)、今年はマルメロが穫れすぎて、さすがのK君も自分だけでは処理しきれないらしい。それで、自分で料理できる奴は生のまま持ってけ!ということになったみたいなんですよ。先回の稽古の際に奥様のピアニストYさん(日本女性)から「要らない?」と聞かれて「要る要る!」と頼んであったのです。 でも・・・この量、すごくない?! 持ち帰って量ってみたら、8kgありました。 まぁ~ギックリ腰あがりだっつーのに、こんな重いものよく持って帰ってきたわ この日の午後に入っていたリハビリはさすがに「腰痛のため欠席」と電話連絡を入れてありましたので、夜の本番まではとりあえず時間があります。さっそく、マルメロの処理にとりかかりました。 とは言っても、8kgものマルメロをいっぺんに調理するだけのキャパシティは我が家にはありませんので、まずは3kgほど、7個のマルメロを切って皮を剥き芯をとります。今回はジュースをとってジュレを作り、絞りかすでQuittenbrotなるものを作ります。 ジュースをとると言っても、これに最適な道具のDampfentsafter(果肉を蒸してジュースをとる鍋)は我が家にはありませんので、次善の方法、水から茹でるというのをやります。 大鍋に果肉と水を入れて、1時間ほど弱火で茹でます。 剥いた皮と芯も、別の鍋に水と共に入れて煮詰め、こちらからもジュースをとります。 1時間煮たところで火を止め、鍋は放置して冷ましつつ本番を務めに会場へ。 コンサートのあと作曲家や仲間とビール飲みながら歓談していたので、この日は作業の続きは出来ず、翌日へ持ち越し。 翌12日、さっそく絞りにかかります。 豆乳を絞るときの方法を応用します。つまり、パスタ鍋に蒸しザルをセット、そこに布巾を拡げて、その上にステンレスのざる。ステンレスのざるに少しずつ入れた果肉を、へらで裏ごしするような感じでつぶしていきます。ざるに残ったものは別のボウルに移し、最終的には布巾をきっちり絞ります。でも、今回は果肉も利用するので、全体としてはそれほどきっちりは絞らず、果肉のほうにも水分が残るようにしました。 果肉ペーストが1.6kg、ジュースが2Lばかりとれました。 ジュースにはグラニュ糖とGelierhilfe(ペクチン)を加えてゆっくり煮ます。 果肉には少しジュースを戻して一旦ミキサーでなめらかにしたうえで、同量の砂糖と、レモン汁を少々加え、こちらも弱火で1時間ほど煮詰めていきます。常にかき混ぜていないと、すぐ「噴火」します。まるで、温泉地でよく見る「地獄」のようです。これが飛んで肌に付くと熱いんだ 煮詰めた果肉を、オーブンペーパーを敷いた天板に流し、100℃で乾燥焼きをします。 ネットで見つけたレシピだと3時間くらいとありましたが、煮詰め方が甘かったようで、結局4時間焼かないと固まりませんでした。これを冷ましてひとくちサイズに切り、砂糖をまぶしたものが「Quittenbrot」(リンクはドイツ語です)。 「Brot」というのは英語の「bread」と同じ言葉で、もちろん「パン」という意味ですが、この場合は決してパンではなくて、コンフェクトと呼ばれるお菓子の類ですね。 こちらのブログの記事(リンクはドイツ語です)に、写真入りで製作プロセスが載っています。 ジュレは清潔なジャム瓶に詰め、蓋をして冷まします。 実は・・・ジュレ、出来てから何時間も経つのにまだ固まってないんです・・・ どうやら、ペクチンが足りなかったか砂糖が足りなかったかのどちらかのようです。 明日もう一度鍋に戻して煮直してみるつもりです。 Quittenbrotのほうは、現在天板ごと冷ましている最中。 どちらも、完成したら写真撮って載せますね。 それにしても・・・ あと5kgもマルメロ残ってんですけど・・・(爆)どうしましょう。 だって、ジャム瓶使い切ってしまったんですよ~。 tongshinさんのようにシチューにでも入れるか。 コンポートにして大瓶に詰めるか。 同じようにジュースを絞って大量の砂糖を入れてシロップを作るか。 それとも・・・ささやさんにでも押しつけるか ・・・明日電話してみようっと・・・ 楽天ブログ以外のブログをお持ちのかたへお願いします。 コメント記入の際、ご面倒でなければ、貴ブログのアドレスを 本文欄内の最後の行にそのまま(HTMLタグを使わずに)貼り付けて下さると助かります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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