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★サンチャゴ巡礼日記

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2004年10月20日
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カテゴリ:サンチャゴ巡礼2004
■第3日 ラバナル~ポンフェラーダ 32km 9月29日

一夜明けると体調は元に戻っていた。
ラバナルの宿は朝食つきなのがうれしい。
早く起きた順にパンとカフェコンレチェの簡単な朝食をすませる。

「グラシアス」
遠慮がちにお礼をいうと、ホスピタレーロのおばさんがいう。
「サンキューは日本語でなんというの?」
「ありがとう、です」
「アリガト!」
こうして毎日毎日、やってくる巡礼者の世話をしているに違いない。
ホスピタレーロの献身ぶりには頭が下がる。

7時出発。
まだ真っ暗な時間帯だ。
この時期、朝日が上るのは8時20分ごろ。
とくに朝は道を見つけにくい。
そのためだれかが出発するのを待って、すぐそのあとを追うようにしている。

道はフォンセバドンの峠に向かってゆるゆると上る。
途中で日本人のような顔をした若者に追い抜かれた。
峠で休んでいた彼に「こんにちは!」と声をかける。
村上くんといった。
今回、初めて出会う日本人巡礼者だ。
彼とはこのあとあちこちで顔を合わせる。
サンチャゴ到着も同じ日になった。

峠を越えると道は下り坂。
下りのほうが楽かというと必ずしもそうではない。
きつい下りはひざに負担がかかり、上りよりむしろ苦労することがある

アンブローズという村に着いた。
何時かな?と腕時計を探す。
Tシャツになったとき外した腕時計が見当たらない。

あれ? どこ? 忘れた? 落とした?
探し始めて1分もたたないうちに後ろからアジア人の若者が追いついた。
「この時計、あなたのですか?」

彼が差し出したのは、まさにいまわたしが探している腕時計ではないか!
きっと前の村のバルで休んだとき置き忘れたのだろう。
それを彼が持ってきてくれたのだ。
「サンキュー!」
「ノープロブレム」

顔つきは日本人とまったく変わらないが、彼は英語を話していた。
オーストラリア人だという。
彼ともその後よく顔を合わせた。
最後はサンチャゴの大聖堂前で出くわした。
2人で「おお!」を顔を見合わせ、「着いたね!」と手を握り合った。

名前は聞いていない。
だが会うたびに会釈をかわした彼の表情はまぶたに焼きついている。
名前も国籍も知らない、だけど会えば笑顔であいさつをかわす。
巡礼中にそんな知り合いがたくさんできた。
彼らとこの世で出会うことは二度とないだろう。
そう思うと少し切なくなる。

15時過ぎ、ポンフェラーダに到着。
大きな町で、巡礼宿も大きく近代的だった。
ここで村上くんと再会、同じ部屋になる。

夕食は2人で食べに行った。
ひとりで歩いていてもさびしさはあまり感じない。
しかし食事だけは何人かでしたほうが楽しい。

同じ日本人であっても、日本にいたら村上くんと知り合う縁はなかっただろう。
年齢・職業・出身地に関係なく人と知り合えるのは旅ならではの楽しみだ。
しかもサンチャゴをめざすという目的は共通している。

日本を出て初めてぐっすり眠れた夜だった。

ポンフェラーダ

▲ポンフェラーダの城壁跡。
『星の巡礼』でパウロが参加したあやしげな儀式は
この城壁内で開かれたことになっています。





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最終更新日  2012年03月10日 18時57分58秒
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全部読んでからにしようか   ふみ さん
「巡礼日記」が始まり、
全部読んでからコメントしようか
途中でコメントしようか
迷って、コメントを書くことにしました。

まずは前回、丁寧にお返事下さって有難うございます。

手探りの「巡礼」の旅の様子が
じんわりと伝わってきて
どきどきします。

読んだ数冊の本の中からも感じましたが
「一期一会」という言葉が
とても強く、私の中で響きます。


体調は、いかがですか。
ご自愛ください。 (2004年10月20日 22時19分23秒)

ピルさんの文章は。。。   けろぴ さん
淡々と、だけどステキ過ぎます^^

引き込まれる、、というか・・・
私の場合は 情景が 胸の内に流れ込んできます。
人柄がしのばれる 些細なできごと。。

思わず「くすっ^^」となったり ほろり、、ときたり。

ピルさんって、、どこかで何か脱ぐと 他に手にしていた物を忘れちゃうんですねぇ。。^^
だけど、、同じくサンチャゴに向かっている人々だからこそ 
「忘れ物をした彼のために 持っていってあげよう!」と思えるのでしょうね。

一期一会は さみしいような刹那を感じます。。

サンチャゴに向かう、、母なるものも懐に還る旅だとわかっているから刹那的で居られるのでしょうか……。

歩いてみれば わかるのかな?^^


そうるさんの言ったように ふみさんには大儲け(?)な日記ですねv(笑)
また ピルさんって親切だから^^ よかったですよねv
(2004年10月21日 09時40分16秒)

ちょっと訂正^^   けろぴ さん
↑上の「母なるものも」
       ↓
   「母なるものの」

でした^^ (2004年10月21日 12時19分39秒)

★ふみさん&けろぴさん   ピルグリム・スピリット さん
★ふみさん

コメントありがとうございます。
忙しい日常生活ではうとんじたり、あるいはおろそかにしている「人とのつながり」を巡礼中は強烈に感じました。
ささやかなことに喜びを感じるのも巡礼ならではのような気がします。

鼻づまり以外は元に戻りました。
今週もあと一日なんでがんばります!

★けろぴさん

なくすのをいちばん心配してたのはめがねですけれど、これはだいじょうぶでした。
マドリードにおける「謎の150ユーロ紛失事件」について知りたくありませんか?(^^)
(2004年10月21日 22時07分25秒)


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