万雑686_中臣氏・藤原氏の系譜で万葉集に歌がある人(藤原八束1)
次は、藤原房前の三男の藤原八束(ふじわらのやつか)で、万葉集に歌が8首(398、399、987、1547、1570、1571、4271、4276)あります。
今日は、その中の2首(398、399)です。
藤原八束が作った梅の歌2首;
398_「妹が家に咲きたる花の梅のいつもいつもなりなむ時に事は定めむ」
※_「あなたの家に咲いている花の梅が、いつであれ、実になった時にこそ、事は決めよう」と歌っています。
※_成長した娘との結婚を母親に申し出る歌になっています。
399_「妹が家に咲きたる花の梅の花実にしなりなばかもかくもせむ」
※_「あなたの家に咲いている花の、その梅の花が実になったらどのようにでもしよう」と歌っています。
※_若い娘をその家の梅に譬え、開いた花が結実する成熟の日を待って、妻にしようと詠んでいます。
※_因みに八束の妻は3名いました。
<記事>
中臣氏;
中臣東人(済)、中臣清麻呂(済)、中臣宅守(済)
藤原氏;
藤原鎌足(済)、藤原房前(済)、藤原宇合(済)、藤原麻呂(済)
藤原光明子(済)、藤原仲麻呂(済)、藤原永手(済)、藤原八束
藤原清河、藤原宿奈麻呂、藤原広嗣、藤原久須麻呂、藤原執弓
藤原郎女、藤原夫人(円方女王)、藤原部等母麻呂
<備考>_中臣氏・藤原氏系図(改_3)
以上