日本語はダメか２

　思いと文章。こころと文章。
　世の中にはこれしかない、と思っているteokureです。
　
　　「倭歌（やまとうた）は、人の心を種（たね）として、よろづの
　　言（こと）の葉とぞなれりける。世の中にある人、ことわざ繁
　　（しげ）きものなれば、心に、思ふことを、見るもの聞くものに
　　つけて、言ひ出だせるなり（以下　略）」（「古今集　仮名序」）

　　　　　「倭和」を「文章」「散文」に代えてみれば、もの
　　　　　を書きたいと心がけている皆さんの誰にでも通じる
　　　　　切実なメッセージになります。
　　　　　「ことわざ」…すなわち、生きてあるかぎり、出会
　　　　　う事柄や人とのやり取りがあまりにも多い、とする
　　　　　とそこには、怒りや悲しみ、喜びがついて回る…そ
　　　　　れを文章にしたくなる、という秘密の回路の発見、
　　　　　というわけであります。
　　　　　　ただただ、儲かる、とかの文章や、押し付けがま
　　　　　しい伝達とは違った、血の通う文章をこころがけて
　　　　　いきたいと考えている者からの試行発信、と受け止
　　　　　めていただければ、それだけでもうこの世のすべて
　　　　　の喜びをいただいたも同然とばかり舞い上がってし
　　　　　まうことでありましょう。　

「極刑とするほど『悪質』（な事件）とは言い切れない」とまたまた裁判長の言葉。
「何人殺せば『悪質』となるんだ」と叫ぶ遺族の悲痛な声。

　みみかきマッサージ嬢とその祖母が殺された。
　犯人は、一方的に好意を寄せた男。毎日のように通い、時には５時間も店にいた、という。ついには、店側から出入り禁止を言い渡された。

　江東区マンション殺人事件でも、同じ判決の言葉を聞いた、そしてまたまたの不快感。

　本当に、何人殺せば「悪質」と「言って」「いただける」のだろうか。
　一人や二人では「ダメ」なのか。
　七人とか八人とか殺せば「悪質」と「認めて」もらえるのか。
　裁判官、裁判長の身体には、我々とは色の違う血が流れているのだろうか。いやいや、我々と同じ感覚・感性・判断・言語が与えられているのだろうか。

「前例主義」の亡霊からそろそろ解放されたらどうだろう。
　目の前のいのち・現実を見つめよ。


　

　　　　


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