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テーマ:洋楽(3317)
カテゴリ:60年代洋楽
いつもお世話になっているさっぱりサラリーマンさんのブログの中のレビュー(フリーページのコーナーにあり)を読んで久々に聴いた一枚。
「ハートに火をつけて」であまりにも有名なThe Doorsの2ndアルバムで、67年という年に発表されたにふさわしいサイケ・ポップの名作である。 「ハートに火をつけて」や「The End」(どちらも1stに収録)のようなこれぞドアーズ!といえるような有名曲や、いわゆる大ヒット曲というものは入っていないが、一曲ごとの完成度の高さや全体の密度の濃さという点で本作は郡を抜いており、ファンの間ではこれを最高傑作とする声も多い。 冒頭のタイトル曲からしてもうドアーズワールドが全開で、青き炎とでも形容したくなるようなサウンドとドアーズならではの奇妙なポップ感覚はまさに唯一無比。この曲に象徴されるように、ドアーズを語る上でキーボードのレイ・マンザレクのサウンド面での貢献は見逃せない。 また「You're Little Lost Girl」や「Unhappy Girl」に代表されるようなメロディアスな作品も目立ち、これはギタリストのロビー・クリーガーのポップセンス溢れるソングライティングによる所が大きいと思われ、その点が本作を今聴くと凡庸な「サイケ」音楽とは一線を画するものにしている。 ドアーズというと、ジム・モリスンばかりがクローズアップされがちだが、ドアーズをドアーズたらしめていたのは実は印象の地味なこの人達の力の方が大きかったのでは…と思ったりもする。 最高なのがジャケットで、まるでイタリア辺りのの前衛映画のようなシュールなポップアートはロックアルバムのジャケット史上に残る傑作だと思う。 「まぼろしの世界」(原題は「Strange Days)という邦題もこのアルバムにふさわしい。 60年代という時代を象徴しながらも今なお色褪せない傑作です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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