2108929 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ポムブログ~ポム・スフレの名曲大百科

ポムブログ~ポム・スフレの名曲大百科

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

ポム・スフレ

ポム・スフレ

Category

Favorite Blog

MY PET SOUNDS kawasima9さん
ANDY DAYS akikkiさん
僕のお気に入り junktion2006さん
Kids Don't Look Back Kid Blueさん
Elimのブロォグ Elim Garakさん
RECORDS OF PLEASURE PeTeRさん

Comments

わいマン@ Re:Faces 「Pool Hall Richard」(09/06) 今、2021年、今ごろにコンバンハ。 最近F…
tk4@ Re:The Beatles 「The Fool On The Hill」(04/13) ポールで、というかビートルズで一番好き…
tk4@ Re:The Beatles 「Don't Let Me Down」(04/27) この曲はもう断然オリジナルの方がネイキ…
tk4@ Re:The Beatles 「I Will」(07/13) 私もこの曲大好きです。 Paulの曲で5指に…
tk4@ Re:John Lennon 「Nobody Loves You(愛の不毛)」(08/31) 普遍性。 この一言に尽きると思います。 …

Archives

2024.04
2024.03
2024.02
2024.01
2023.12
2023.11
2023.10
2023.09
2023.08
2023.07

Freepage List

2005.12.13
XML
テーマ:洋楽(3285)
カテゴリ:80年代洋楽
'84年の英国でクリスマスシーズンに発表されたチャリティ・シングルで、全英1位、全米でも13位を記録している。

音頭を取ったのは、Boomtown Rats('79年の全英No.1ヒット「哀愁のマンデイ」が有名)のボブ・ゲルドフ
エチオピア難民救済のため全英のミュージシャンがレーベルを越えて集まったプロジェクトで、参加メンバーはポール・ヤング、ボーイ・ジョージ(カルチャー・クラブ)、ジョージ・マイケル(ワム)、スティング、ボーノ(U2)、フィル・コリンズ、デュラン・デュラン、ポール・ウェラー、バナナラマ、ヒューマン・リーグ、ユーリズミックス…そしてポール・マッカートニー(曲の中間のナレーションのみ)、といった具合で、当時の一流のミュージシャンが湯水のごとく集結した。

翌年の'85年に実現したビッグ・イベントLive Aidの布石となったプロジェクトでもある。

当時ろくな音楽知識もなかった僕も、ワケも分からず「スゲー!スゲー!」と興奮していた事を思い出す。

一般的な知名度という点では、USA For Africaの「We Are The World」の方が有名だが、コンセプト、曲の構造、ビデオ・クリップの作りまで、まんまBand Aidの二番煎じである

500万ドルの義援金を集めることに成功したと同時に当時のエチオピアの独裁政権を強めることにもなってしまったという結果を生んだこのプロジェクトは、当時から様々な批判を呼んだ。

お題目は立派であるものの、「自分達=正義」と信じて疑わない者が、その薄っぺらな正義を他者に押し付ける事で自己満足してしまう西欧人の傲慢さが表れている、とも言われた。

確かに「クリスマスを知ってるかな?」というタイトルとこのような歌詞(下記参照)を持った曲は、キリスト教信者でもないエチオピア難民(※)にとっては「そんなもん知るかよ」というものでしかないかもしれない。

「結局は西欧人による、アジア=アフリカ諸国への文化的侵略に過ぎない」という辛辣な意見まで飛び交った。

こういった批判は全く的外れとは言えないものの、トップアーティストが損得抜きで一同に集まったという事実は、我々一般大衆に「何か」を働きかけるささやかな力を持ち、この「Do They Know It's Christmas?」が今も聴き継がれるスタンダードとして残っている事も揺ぎない事実である。

この曲のビデオクリップを見るたびに僕は心の中で叫んでしまう。

おお!ポール・ヤングだ!おお!ボーイ・ジョージだ!おお!ジョージ・マイケルだ!おお!ポール・ウェラーだ!おお!ドラムを叩いてるのはフィル・コリンズだ!おお!サイモン・ルボンだ!おお!ボーノだ!

ひとつの曲の中で、超一流のミュージシャン達がバトン形式で次々とボーカルを分け合う姿を見て心が躍るのを止めるのは難しい。

そしてクライマックスにおける大合唱での高揚感は、音楽が好きな人間だけが味わえる至福の瞬間だ。


このプロジェクトや翌年のLive Aidの立役者であるボブ・ゲルドフは後にノーベル平和賞にノミネートされた。
また、この曲の20年後の2004年に今度はスーダンのダルフール紛争での難民救済のためにBand Aidが違うメンバーで再編成され、「Do They Know It's Christmas?」を再びレコーディングしている。

以下、歌詞と対訳

It's Christmastime; there's no need to be afraid
At Christmastime, we let in light and we banish shade
And in our world of plenty we can spread a smile of joy
Throw your arms around the world at Christmastime
But say a prayer to pray for the other ones
At Christmastime

It's hard, but when you're having fun
There's a world outside your window
And it's a world of dread and fear
Where the only water flowing is the bitter sting of tears

And the Christmas bells that ring there
Are the clanging chimes of doom
Well tonight thank God it's them instead of you
And there won't be snow in Africa this Christmastime

The greatest gift they'll get this year is life
Oh, where nothing ever grows, no rain or rivers flow
Do they know it's Christmastime at all?

Here's to you, raise a glass for everyone
Here's to them, underneath that burning sun
Do they know it's Christmastime at all?

Feed the world
Feed the world

Feed the world
Let them know it's Christmastime again
Feed the world
Let them know it's Christmastime again

クリスマスだ。恐れることは何もない。
光を受け入れ闇を消し去るのだ。
満ち足りた世界に喜びの笑顔を届けるのだ。
さあ、クリスマスの時、世界に手を差し伸べよう。
隣人の為に祈ろう。クリスマスなのだから。


幸せな人には難しいかもしれない。
でも、窓の外にも世界があるんだ。
不安と恐れがあり、流れている水は身をきるような涙の水だけの世界。

そこで鳴るクリスマスのベルは世の終わりを告げる。
今夜は神に感謝しよう。自分がそこにいないことを。アフリカでは今度のクリスマスにも雪は降らない。
今年彼らが受け取る最高の贈り物は命。
ああ、何も育たない、雨も降らない。
こんな地で彼らはクリスマスの時だという事を知っているのだろうか。

さあ、みんなの為に乾杯しよう。
太陽の下にいる彼らの為にも乾杯
彼らはクリスマスの時を知っているのだろうか。

食糧を世界に。
食糧を世界に届けよう。


食糧を世界に。
彼らにクリスマスを知らせよう。
食糧を世界に。
またクリスマスが来る事を知らせよう。


※エチオピアは多宗教の国。
キリスト教のコプト派(エチオピア正教会)が50%、イスラムが30%、その他はアニミズム、カトリック、プロテスタント、ユダヤ教などである(コプト派よりもイスラム教徒の方が多いという説もある)。
また、エチオピア連邦憲法11条は、日本と同様、政教分離を定めており、国教を禁じている。 





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.12.26 12:36:14
コメント(15) | コメントを書く
[80年代洋楽] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.