2116278 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ポムブログ~ポム・スフレの名曲大百科

ポムブログ~ポム・スフレの名曲大百科

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

ポム・スフレ

ポム・スフレ

Category

Favorite Blog

CD購入〜ANDY PARTRI… PeTeRさん

MY PET SOUNDS kawasima9さん
ANDY DAYS akikkiさん
僕のお気に入り junktion2006さん
Kids Don't Look Back Kid Blueさん
Elimのブロォグ Elim Garakさん

Comments

わいマン@ Re:Faces 「Pool Hall Richard」(09/06) 今、2021年、今ごろにコンバンハ。 最近F…
tk4@ Re:The Beatles 「The Fool On The Hill」(04/13) ポールで、というかビートルズで一番好き…
tk4@ Re:The Beatles 「Don't Let Me Down」(04/27) この曲はもう断然オリジナルの方がネイキ…
tk4@ Re:The Beatles 「I Will」(07/13) 私もこの曲大好きです。 Paulの曲で5指に…
tk4@ Re:John Lennon 「Nobody Loves You(愛の不毛)」(08/31) 普遍性。 この一言に尽きると思います。 …

Archives

2024.05
2024.04
2024.03
2024.02
2024.01
2023.12
2023.11
2023.10
2023.09
2023.08

Freepage List

2008.09.26
XML
カテゴリ:80年代洋楽
イエローの地にピンクの文字というジャケット・デザインが印象的な『Big Generator』は、'87年に発表されたイエス12枚目のアルバムだ。
本盤は、大ヒットとなった前作『90125』('83年)と同じメンバー、ほぼ同じコンセプトで制作されている。
ここで鍵を握っているのは、ギタリストのトレヴァー・ラビンだ。
南アフリカ出身のアーティストである彼は、ギターだけでなくヴォーカルもとれる男であり、なによりコンポーザーとして優れていた
前アルバム収録のナンバーであり、全米1位を記録した「Owner Of A Lonely Heart」も、元々はラビンのソロ用の曲だったというのは有名なハナシだ(…と思う)。

『Big Generator』のプロデュースは、元バグルス(※1)にして前作のプロデューサーでもあったトレヴァー・ホーンが引き続き担当するはずだった。
だが、レコーディングの途中でラビンと衝突したホーンは、そのまま降板してしまう。
結果、ラビンがプロデュースも担当することとなり、アルバムは彼の色が非常に強い仕上がりとなった。

「Love Will Find A Way」は、アルバムからの1stシングルとなった曲だ。
作詞、作曲はトレバー・ラビン。
メンバーの共作が大半を占める本盤の中での唯一のラビン単独作で、元々はスティーヴィー・ニックスのために書かれたという信じがたいエピソードを持つ曲だ。
曲調的にはプログレ臭はほとんどなく、産業ハード・ポップと呼ぶにふさわしい出来となっている。
ただし、ただの産業ポップではない。良質で美しい、Yesならではのキャッチー・チューンだ。

イントロのギター・フレーズ(※2)からして力がみなぎっている。
続くAメロは、いきなりジョン・アンダースン、クリス・スクワイア、そしてラビンの三声で歌われるという豪華さ。
サビへ向かうBメロ部分はジョンのハイトーン・ヴォイスが目立ち、高揚感を掻きたてる
対して、サビの部分ではラビンの声が目立っているのが面白い。
単に声質の問題で振り分けただけかもしれないが、この当時のバンドの政治関係を象徴した一節にも思える。
ブリッジ部(1:39~)でアンダースンの透明な歌声が響き、最後にラビンが「Away」と歌い継ぐ(1:55)という作りも絶妙だ。
ポップでドラマティックなメロディはもちろん、コンパクトな構成、考え抜かれたアレンジも文句なし。
全米30位とチャート的には振るわなかったが、「Owner Of A Lonely Heart」に勝るとも劣らない最高の一曲だと思う。
この曲と、'94年の『Talk』に収録の「The Calling」、そして「Owner Of A Lonely heart」と合わせて"90125イエス三大名曲"と勝手に位置づけているワタシです。

『Big Generator』はアルバム全体としても素晴らしい出来だったが、前作ほどのヒットにはならなかった。
現在でも世間的な評価は高いとは言えず、ファンの間でも賛否が分かれる作品である。
音楽的に「プログレっぽくない」というのも理由のひとつだろう。
もうひとつは、(前述のように)ラビン色がことさら強いというのがあったのかもしれない。
実際、このアルバムを最後にアンダースンはグループを脱退している(その直後にABWHを結成)。
こうした事実は、人によっては「ラビンがYesをのっとった」というふうに映るかもしれない。
だが、90125イエスは元々ラビンのグループとしてスタートする予定だった(※3)し、彼の指向した「コンテンポラリーなポップ・ロック」は、"プログレ"と呼ばれたバンドが時代を生き抜く方法論として正しかったはずだ。
バンドに新しい活力を吹き込み、80年代以降も延命させたラビンの功績はきちんと評価されるべきだと思う。
"イエスの顔"と呼ぶにふさわしい人物はジョン・アンダースンだろう。
だが、トレバー・ラビンもまたイエスなのだ。

『Big Generator』はプログレではないかもしれないが、Yesというバンドが作った素晴らしいポップ・ロック・アルバムだ、と断言したい。
実のところ、定番の『危機~Close To The Edge』(過去ログ参照)を別格とすれば、個人的にもっとも好きなイエスの作品がこのアルバムなのである。


つーコトで「Love Will Find A Way」を聴くにはここをクリック。
トレヴァー・ラビンに愛の手を!\(´ー`)ノ


※1 一時的にイエスのメンバーでもあった

※2 アルバム・ヴァージョンでは、ギターの前に大仰なチェロが挿入されている。

※3 元々はトレヴァー・ラビン、クリス・スクワイア、アラン・ホワイトのトリオによる"Cinema"というバンドが予定されていた。
そこにトニー・ケイやジョン・アンダースンが加わって新生イエスの誕生となった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.10.09 07:58:46
コメント(11) | コメントを書く
[80年代洋楽] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
別の画像を表示
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、こちらをご確認ください。


Re:Yes 「Love Will Find Away」(09/26)   canovion さん
プログレサウンドからは離れてしまったけれど、あいかわらずの「イエス節」は炸裂してますね。
僕も好きな曲だなぁ。 (2008.09.26 16:14:05)

Re:Yes 「Love Will Find Away」(09/26)   PeTeR さん
当時は、こんなのイエスじゃないとは思いつつ、これはこれでちゃんと好きでした。
青っぽい色違いのジャケはどこの国の盤かな? (2008.09.27 07:08:41)

Re:Yes 「Love Will Find Away」(09/26)   junktion さん
ビッグジェネレイターは僕も長年愛聴してるアルバムのひとつです。
一番好きな曲はライブでもまともにとりあげられたことのない大曲「アイム・ラニング」です。
いい曲だと思うんだけどなー。

「Love Will Find Away」はこの中では飛びぬけて好きというわけではないけれども、長年聴いてるので頭の中で再生できるほど、刷り込まれています。^^; (2008.09.27 08:17:00)

Re[1]:Yes 「Love Will Find Away」(09/26)   ポム・スフレ さん
canovionさんどうもです。

>プログレサウンドからは離れてしまったけれど、あいかわらずの「イエス節」は炸裂してますね。
----「イエス節」、その通りです。
アンダースンの声を生かした作りが見事です。
…って、元々はスティーヴィー・ニックス用の曲だったらしいけど(笑

>僕も好きな曲だなぁ。
-----そう言っていただけると嬉しいですね。
個人的にはオール・タイム・ベストな一曲です。

ではでは。
(2008.09.27 09:49:40)

Re[1]:Yes 「Love Will Find Away」(09/26)   ポム・スフレ さん
PeTeRさんどうもです。

>当時は、こんなのイエスじゃないとは思いつつ、これはこれでちゃんと好きでした。
この曲、ワタシにとっては「パーフェクト・ポップ」のひとつです。
イエスかどうかなんてどうでもイイくらいに(笑

>青っぽい色違いのジャケはどこの国の盤かな?
-----LPとCDの違いか、あるいは最初のジャケが青の方だったのかも?
現在発売されている国内版紙ジャケは青バージョン仕様です。

ではでは。
(2008.09.27 10:02:46)

Re[1]:Yes 「Love Will Find Away」(09/26)   ポム・スフレ さん
junktionさんどうもです。

>ビッグジェネレイターは僕も長年愛聴してるアルバムのひとつです。
----junktionさんもBig Generator肯定派ですか^^
嬉しいですね。

>一番好きな曲はライブでもまともにとりあげられたことのない大曲「アイム・ラニング」です。
>いい曲だと思うんだけどなー。
---70年代イエスっぽい所もある佳曲ですね。
パーカッシヴに跳ねるブレイク部分もカッコいいです。

>「Love Will Find Away」はこの中では飛びぬけて好きというわけではないけれども、長年聴いてるので頭の中で再生できるほど、刷り込まれています。^^;
-----自分もここ二、三日アタマの中で再生しまくってます(笑

ではでは。
(2008.09.27 10:12:44)

Re:Yes 「Love Will Find Away」(09/26)   jboyひろ さん
イエスを一般的にしたのはトレヴァー・ラビンの力によるところが大きいのですが、応援団が少ないのが辛いところですよね。

という私も狭い心の持ち主なのですみません。。。 (2008.09.28 02:28:05)

Re[1]:Yes 「Love Will Find Away」(09/26)   ポム・スフレ さん
jboyひろさんどうもです。

>イエスを一般的にしたのはトレヴァー・ラビンの力によるところが大きいのですが、応援団が少ないのが辛いところですよね。
----応援団ですか。
ならワタシはおそらく支部長のひとりです(笑

>という私も狭い心の持ち主なのですみません。。。
-----あはは、そうですか。
まあ、それはソレとしてトレヴァー・ラビン自体はひろさん好みのアーティストだと思いますよ。
http://jp.youtube.com/watch?v=rm8khONebsA
↑「Getting To Know You Better」
イエス加入前のラビンのソロ曲です。

ではでは。
(2008.09.28 05:52:48)

Re:Yes 「Love Will Find Away」(09/26)   Kid Blue さん
おはようございます☆

実を言うと、『90125』よりも『Big Generator』の方が良く聴いてました(笑)
確かに、あんまり世間の評価は高くないし、プログレじゃないけど、
そういうのとは関係なく、聴いていて耳にしっくりくるんです♪

>『Big Generator』はプログレではないかもしれないが、Yesというバンドが作った素晴らしいポップ・ロック・アルバムだ
私もそう思います(≧u≦)
読んでて懐かしくなったので、只今、久しぶりに聴いてます(笑)

ではでは~。 (2008.09.28 07:54:00)

Re[1]:Yes 「Love Will Find Away」(09/26)   ポム・スフレ さん
Kid Blueさんおはようございます☆
コメントさんくす!

>実を言うと、『90125』よりも『Big Generator』の方が良く聴いてました(笑)
----実はオレも…(笑

>確かに、あんまり世間の評価は高くないし、プログレじゃないけど、
>そういうのとは関係なく、聴いていて耳にしっくりくるんです♪
----そういうこと。
プログレだろうがそうでなかろうが、いいものはなんだってイイのです♪

>私もそう思います(≧u≦)
>読んでて懐かしくなったので、只今、久しぶりに聴いてます(笑)
----同意してもらえてウレシス。
オジサンもここ2、3日ずっと聴いてたお(≧u≦)
アンダースン作の「Holy Lamb」も泣けるなぁ。

ではでは~。
(2008.09.29 07:34:38)

Re:Yes 「Love Will Find A Way」(09/26)   デレク さん
書かれてからほぼ10年後になりますが、読ませていただき深く同意いたしました。感激です。

この曲当時から大好きですし、現在もラビンの曲はどれも愛聴しています。
(2018.03.09 06:31:44)


© Rakuten Group, Inc.