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カテゴリ:映画
お願い。 私の想い、届いて。 『ラブリーボーン』 監督・製作・脚本・・・ピーター・ジャクソン 製作総指揮・・・スティーヴン・スピルバーグ 原作・・・アリス・シーボルド 出演・・・シアーシャ・ローナン、マーク・ウォールバーグ、レイチェル・ワイズ、スーザン・サランドン、スタンリー・トゥッチ、マイケル・インペリオリ 他 【解説】 14歳で殺されてしまった少女が、残された家族や友人たちが立ち直っていく姿を天国から見守り続けるファンタジックな感動ドラマ。 全世界30か国以上で1,000万部以上を売り上げた原作を、スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮、『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソンが監督という豪華布陣で映像化。 主人公の少女役は、『つぐない』のシアーシャ・ローナン。前代未聞の物語設定と、少女が起こす奇跡に注目。 【STORY】 スージー・サーモン(シアーシャ・ローナン)は、14歳のときに近所に住む男にトウモロコシ畑で襲われ、殺されてしまった。父(マーク・ウォールバーグ)は犯人捜しに明け暮れ、母(レイチェル・ワイズ)は愛娘を守れなかった罪悪感に苦み、家を飛び出してしまった。 スージーは天国にたどり着く。 そこは何でも願いがかなう素敵な場所で、地上にいる家族や友達を見守れる。スージーは、自分の死でバラバラになってしまった家族のことを心配しながら、やり残したことを叶えたいと願うのだった…。 ※ 注意 ※ 今回はネタバレっぽくなっています。 観る予定の方は読まないで下さいね。。。 劇場で予告編を何度も観て・・・これは絶対号泣ものだろうなぁ~と覚悟しての鑑賞。 あれ?思ったより泣かなかった。 最初から殺されると分かっているので、もっぱら いつ、どこで、どんな風に?と ハラハラ、ドキドキして冒頭から心臓が苦しい。。。 幸せな家族~。楽しい日々を送るサーモン家・・・ 片想いだと思っていたのに、彼も自分のことを? ここらへん、胸きゅん♪だったなぁ~。 「ムーア人・・・」と名乗る彼。(映画クラブで一緒に観た『オセロ』から引用するなんてステキ) 幸せな絶頂の時に起こる悲劇・・・ どんなに注意深い子でも、あんな風に言葉巧みに誘われたら付いていってしまうんだ・・ここは 世の親、子供にとって大変勉強になるところ。 犯人が作るドールハウスに魅せられた私。 私も一時凄く凝っていて、あんな大きく立派じゃないけどドールハウス作っていました。 小物とかも手作りで・・・ そういえば、シアーシャちゃんが注目されたつぐない にもドールハウスが出ていた。 好きな映画の一つです。 こんな所でよそ見しちゃダメと気を取り直して~ スージーが“あの世界”に行ってからの映像は、本当に美しかった・・・ 本当に“天国”という場所があるなら・・・きっとああいう風景なんだろうなぁ。 彼女はまだ未練を残しているから、完全に“天国”へは行っていないんだよね。 “あの世”と“この世”の境目、中間地点では自分の“想い”が具体化されるっていう設定のようですね。 大好きな彼と待ち合わせたモールの中の東屋、パパが大好きなボトルシップ、その船を照らす灯台、殺されたトウモロコシ畑 そんな風景が幻想的に描かれる。 父の心が砕けるように岩にぶつかり壊れてゆく巨大ボトルシップ・・・ここはとっても切なかった。 彼女が行きたくて行きたくてたまらなかった東屋が、いつも中心にあって それも哀しい・・・ 残された家族たちの苦悩。 日本的言い方なら成仏出来ないスージー。 双方を交互に描きながら、犯人が分かっているこちらはもどかしい思いでいっぱいになる。 妹が忍び込んで・・・のシーンは前にも増してドキドキして心臓が、ぎゅうっとなって大変だった。(苦笑) 霊が見えてしまう同級生がいてくれてよかった。。。 彼女がいなかったら、スージーはまだこちら側に未練を残していたでしょう・・・ 私は、亡くなったスージーがもっともっと犯人探しの為に力を尽くすお話かと思っていた。 でも結局死んでしまったら、その存在を伝えることも難しく 犯人に恨みを晴らすことも出来ないのか・・と悲しくなりました。 せめて最後にスージーの姿を見つけることが出来るのかと思ったら・・あんな結末。 犯人は逃げおおせて、あのような結果。 どうもすっきりしないというか消化不良に終わってしまった。 ストーリーも映像も好みなのに 納得出来ていない私。。。 やはり“悪”は悪として、それらしいラストにして欲しかったから。(あんなにあっさりと・・じゃおさまらない!) まぁそれは私の勝手な意見で~ 世の中、ままならないことの方が多いから~こういうエンドでよかったのかな? それよりもスージーが“想いを叶えられた”ことを祝福してあげるべきなんだろうなぁ~~。 “やり残したこと”は犯人を伝えることかと思ってたら違うし・・・(汗) 『黄泉がえり』でもそうだったのですが 若くして命を落とすと、自分より年下だった妹や弟に年齢を越されてしまう。 これって、とても哀しいこと。これ以上歳を重ねることがない自分の“死”を実感する。 それにしても、スージーだけではなくあんなに大勢・・・っていう展開にびっくりしました。。。 シアーシャ・ローナンは、本当に演技が上手い。 初めてのブルーシートでの演技だそうですが、そこにあるはずのない幻想的な世界を 実際に見ているような演技。 生きている時の、生き生きとした表情~。亡くなったことを受け入れられないフクザツな表情。 みんなみんな素晴らしかった。 透明感ある美しさに余計切なくなりました。 マーク・ウォールバーグ は、私には『ディパーテッド』での印象が強いですが 娘大好きな優しいパパを好演。 実際犯人も亡骸も見つからなかったら・・・あんな風に必死になるに違いない。 ボトルシップにろうそくを灯して娘を待つ姿に泣けました・・・ レイチェル・ワイズは意外なキャスティングだな~と思ったけど 似合ってました。彼女のオーラを消していたのが良かったかな。 でも憔悴して子供たちを残して出て行ってしまうのは、ちょっと・・・ スーザン・サランドンは暗いお話に笑いを・・という存在かしら。 いいですね~この方。 いつも安心して見ていられるし、独特の存在感が好き。 犯人のハーヴィがスタンリー・トゥッチだなんて! ずっと気付かなかった!! 前からいろんな役が出来る役者さんだと思ってたけど~今回は凄かった~~~。 怖い怖い怖い・・・ 『Shall we Dance?』や『プラダを着た悪魔』の時と全然違うもの~~~。 彼の“一見普通だけれど、実は極悪犯罪者”ぶりが、この映画では際立ってましたね。 妹リンジー役のローズ・マックィーバもとってもよかった。 無邪気な女の子だったのに、恋をして成長してゆく姿に胸が熱くなった。 レイ役のリース・リッチーも印象的だったし・・・ 霊が見える、最後に大切な役目をもつルース役のキャロリン・ダンドも ちょっと若い頃のジェニファー・コネリーにも似てステキな女の子でした。 マリー的お気に入り度 ・・・ ★★★★★★★★+半 (ラストに納得したら★9だった) ジャクソン監督が出ていたのって、どこかな? 後で知ったので気付かなかった・・・ レイがいた本屋さんにトールキンの「指輪物語」のポスターが貼ってあったのは笑ったけど・・・。監督の遊び心? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年02月01日 22時08分51秒
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