「ロスジェネはこう生きてきた」を読んだ
本書が mixi で紹介されていて、自分もロストジェネレーションと呼ばれる世代のようで、興味を持ったので読んでみました。基本的には、筆者の自伝で、普通に生きてきた方々から見ると非常に極端な生き方をしている方で、ロスジェネとひとくくりにされている世代の生き方を書いた本ではないです。自分はロストジェネレーションの中でも初期で、社会人になる直前にバブル崩壊して、受験戦争を勝ち抜いてきた上での社会人への淡い期待を抱いていたのに、いきなり梯子をはずされた格好の世代ですが、バブルの古き良き時代も知らず、運よく就職できたので自分がロスジェネだという実感はないです。#むしろ、下手にバブルを体験してしまって、バブル崩壊後を体験してしまった世代の方々がひどい思いをしたんではないかと?それはさておき、本人の自伝とは別に、各年で発生したイベントやニュースと、筆者の見解も織り交ぜられており、読み物として面白かったです。どれほどの割合でロストジェネレーションの方々が正規雇用でなくて、ホームレスの危機にあえいでいるのか、他の世代に比べて深刻なのかは言及されていませんが、昨年来の経済危機やデフレスパイラル状況を考えると、ロスジェネだけでは済まない問題になっているし、就職難という意味では、来年新社会人になる方々がさらに深刻だと思われるので、自己責任という言葉でくくられてしまうのもなんだが、各人各様、自分の身は自分で守らなくてはいけない時代なのだと思う。本書にあるよう、行きづらい世の中であることは間違いない。でも、困っている方々に手を差し伸べる優しさは、忘れたくはない。と、全然書評になってませんが、おもしろいです。一気に読み終えました。