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多文庫の間まで

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Illimone

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2009.01.06
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カテゴリ:書評 SF関係
サンリオの文庫SFなどめったに読まないのだが

リンカーンのイラストが気になって。まさかSFとは何の

関りも無いだろう。と思いきやアンドロイドとなって登場。

堅苦しい言葉を話し、子供向けの童話にはまっている。

この話は、面白いが読みづらい。難解至極な漢字と

言い回しでサンリオでなくても再販は無理だろう。

そして、障害者への配慮を欠いた文章もさることながら

主人公のルイス・ローゼンの思い女ブリスの口汚さにも唖然とする。

もちろん、これは翻訳した阿部 重夫先生の解釈次第でもあるが..。だが、

このブリスは、芸術的な才能の持ち主でリンカーンや陸軍長官のM・スタントン

をデザインしている。そして、彼女は精神病患者で冷静さも常識も無い。

ルイスは、電子オルガンのセールスマンで父親と弟が工場を取り仕切っている。

セールスの相棒で会社の共同経営者のロックは、落ち目になった会社を

盛り返すべく他の分野に着手。それがアンドロイドの制作。

体温はあるし、飲み食いも出来まるでドラエモン並みに社会に適応できる。

ブリスは、ロックの娘18歳。この自立心旺盛なわがまま娘が

勝手にアンドロイド(擬人体)をサム・バローズというやりての青年実業家に

売り込もうとする。サム・バローズは手広く事業を展開。月の土地も買いあさり

住宅開発をしたが土地は売れるも誰も月に移住をしない。そこでこの擬人体を

大量生産して移住させる。ダミー計画を考え出した。月で幸せに暮らしている

ファミリーに釣られて地球人も移住する..泣き笑いまずは、ロックと

ルイスの会社MASA協業を乗っ取る..というサム・バローズの計画からルイス達を

救ったのは擬人体のリンカーンだった。すると今度は、電子技術者とデザイナーの

引き抜きにかかった。MASA協業は、代わりに日本人の電子技術者をパートで雇う。

すごいのが、ルイスがブリス奪回のためサム・バローズを脅す架空の武器..。

日本製の完全トランジスタ脳髄追尾式対人浮遊機雷..。こんな物造ってたのか?

時代は、1981年だよ。この直後ルイスの言動は過激になり精神病院へ。

これは、佯狂(ようきょう)狂人のふりらしいがそうまでしてもブリスを

理解しようとしたのか?運良く同じ療養施設にブリスも入所していた。

喜ぶルイスだったが、ブリスはルイスだけを退所させてしまう。

精神的な病気と言うのは謎だ。医者の方が怪しく思えたりもする。

作者のディック自身も自殺未遂をしたりヘロイン中毒になって更生施設に入ったり

あわや遺作になるところだったとの事であるびっくり





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Last updated  2009.01.06 18:31:03
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