NOVELS ROOM

屋敷の寝室の扉の前――――

ここね・・・。
でも、ここは・・・。
うぅん、思い出して怖がっている場合じゃないわ。
この寝室の中に、何かあるはずですもの・・・！


ガチャ・・・ギィ・・・


カーテンがかかってるのかしら・・・
薄暗くて分からないわ・・・
こんな時は電気をつけろって話よね・・・
照明ボタンは・・・これね。


ポチッ


・・・・・・！
壁と床、それに部屋のあちこちに血の跡が・・・！
・・・どうしよう・・・体が、怖くて震えてきたわ・・・。
これ以上・・・ここには居られなくなってきそう・・・！

ミジョル。

きゃ！
・・・何よ、フランシスじゃない。脅かさないで。
すまない、脅かすつもりはなかったんだ。許しておくれ。
でも、どうしてここに居るの？
先に帰っててもいいって言ったのに・・・。
君の事だから、きっと怖そうに震えているんじゃないかと心配になってね。
お見通しって事ね。
ところで、この寝室で何をしてるんだい？
そうだったわ・・・このメモをお父様の書斎で見つけたの。
「このメモを見つけたなら寝室へいらっしゃい」か・・・なるほど。
何かがあると思ってここに来たんだけど・・・。
体が震えて、探そうにも探せなかった・・・って事だね。
えぇ・・・。
大丈夫！　この僕がついているよ！
だから、安心して？
ありがと、フランシス。
とにかく、この部屋に何かあるはずだから、一緒に探してみましょ！
うん！


数分後・・・


あら？
ん？　何か見つかったのかい？
これ、見つけたんだけど・・・。
これは・・・カセットテープだね。カセットデッキもあるかい？
えぇ、あるわ。
若干古めかしい感じがするけど・・・まだ使えるみたい！
ホントに古そうだね。埃かぶってるし。
とにかく、何が入っているか確認しなきゃ・・・！


★続く