6日間のお盆休み中にどこかの山にでも、と思っていたが
ずっと曇り続きで蒸し暑く、行く気が無くなった。
まあ近場の自然の中でのんびりするか。
以前から竹林に行きたいと言っていたピアちゃんを誘って
ロハンを含めた3人で西尾市の万灯山に行って来た。
途中でコンビニ弁当を買って麓の東屋で食べた。
この東屋は大きな桜の木の下にあるので
春には花吹雪の下でゆっくりできる場所である。
昨日のような蒸し暑い日は周りでセミの大合唱で
暑さが更に倍増されてしまう。
すぐ近くにあるビオトープ(ドイツ語だったのか)には
小さな魚がウヨウヨ泳いでいてトンボが飛んでいる。
草むらでは小さなカエルがむちゃくちゃいっぱいいた。
マムシ注意の立て看板もある。
僕達の他にはビオトープで写真を撮っている2名のみ。
2人ともCanonの白くて長い望遠レンズで撮っている。
お盆休みなので家族連れで賑わっているかと思ったが。
昼食後に田んぼの畦道のような遊歩道を歩いて竹林へ。
小川の横を歩いているとロハンが「スリランカの音だ」と言う。
ロハンもピアちゃんもそれからしばらく寡黙になった。
子供の頃のよき時代を回想しているのだろう。
今現在、国家破綻となってガソリンを買うにも4日も並び、
ガスも止まったから薪で料理を作り、食料も高騰して
いや、それどころか物流が止まっているから食料さえ売ってない、
ジャックフルーツやマンゴーを食べている人達が多いという
そんなスリランカに残っている家族を憂いているのだろう。
ピアちゃんのお母さんは糖尿病で、病院で受診しようにも
バスも止まってるし自家用車のガソリンもないから
知り合いに頼んでガソリンを4日並んで調達してもらい、
やっと病院に行ったらインスリンがとんでもない値段になってて
4本しか買えなかったと言っていたらしい。
家庭への電気が送電される時間にはスマホのバッテリーを充電して
無駄なLINEや電話はせずにいるほどに電気も逼迫しているそうだ。
インド経由でロシア産原油を入手しているというが
それもやむを得ない。生活がかかっているから責められない。
日本だってロシア制裁と言っているものの制裁項目はごく僅かだ。
ハッキリ言ってスリランカには観光と紅茶しか売るモノがない。
他にあるとすればインド洋という領海権だ。
それを喉から手が出るほど欲しがっている国がある。
もはや打開策があるとすれば、国自体を中国に売り渡すしかないのか。
既にコロンボ港は99年間の契約で中国のものになっている。
さて竹林に到着。
風があれば竹同士がぶつかってギシギシと音がするのだが
蒸し暑い竹林の中は変化もなくすぐに引き返す。
暑い畦道を引き返しているとピアちゃんが言った。
「日本"も"昔はこういう池や川で洗濯や水浴びしてたの?」
ああ、やっぱり昔のスリランカの事を考えてたんだな。