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2009.04.04
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カテゴリ:ティム・バートン
ビッグ・フィッシュ

2004年5月公開
監督:ティム・バートン


 『シザーハンズ』や『バットマン』シリーズ、『チャーリーとチョコレート工場』などで知られる、奇才ティム・バートン監督によるファンタジー・ヒューマンドラマ映画。
 出演は、ユアン・マクレガー、ヘレナ・ボナム=カーターなど。


[簡単なあらすじ]
 話し好きで、みなの人気者であるエドワード・ブルームを父に持つウィル・ブルーム。
 だが、彼は子供の頃から幾度も父の話を聞いているうちに、いつしか父の話を素直に聞くことができなくなっていた。
 そして、ついに3年前、ウィルの結婚式でも、いつものようにウィルの生まれた日に“ビッグ・フィッシュ”を釣ったという話をし始めた父に対して、ウィルの怒りが爆発。
 以来、父子のあいだは絶縁状態になっていた。

 ところがある日、母から父の病状がおもわしくないと報せを受けたウィルは、身重の妻ジョセフィーンと共に実家へと帰る。
 自らも父親になろうという今、今度こそ作り話ではない、本当の父親の話を聞きたいウィルだったが、父はいつものとおり作り話をするばかり。
 だが、最後の瞬間、エドワードはウィルに、自分が死ぬ時の話をしてくれとせがむのだった――



 この映画を観た時に感じる印象は、なんといってもその柔らかさ、暖かさと、華やかな色合い。
 父親と息子という、近いようで遠いふたりの男の複雑な関係を、バートン流のファンタジー世界に乗せて語っていく様子はさすがのひと言。
 ウィルと老いたエドワードのいる現実世界と、若き日のエドワード(ユアン・マクレガー)を描いた回想シーンが、交互に語られていく構成の本作。
 抑え目の色調で描かれた現実シーンに対し、回想シーンではエドワードの“ホラ話”が途端に見事な色彩の中に現出し、観るものの目を楽しませてくれる。
 観ているだけでいい気分になれる映画は、そうはありませんよ。


 「ビッグ・フィッシュ」とは、大げさな“ホラ話”という意味合いの言葉であり、老エドワードの話の中にも頻繁に登場する、重要なキーワードのひとつ。

 冒頭語られるウィルの述懐――

 “父の生涯を語る時――
  困るのは事実と作り話の区別がないこと”

 これを聞いただけで、なんだかワクワクするような気持ちになり、すぐにでも彼の話を聞きたいと思い始めてしまいませんか?

 実際エドワードの語るホラ話はどれも滑稽でおかしく、一度聞いたら忘れられないような楽しいものばかり。


バートン映画ではおなじみのヘレナ・ボナム=カーターの特殊メイク

 少年時代、森に棲む魔女に会いに行き、自分が死ぬ時の様子を見せてもらったこと。
 (この魔女の話が実は重要な伏線となっており、のちのち本編でも何度も登場)

カール役の役者さんは実際は2.3メートルだそうです

 巨人カールとの出会いと友情。

 実は○○だったサーカス団のキャロウェイ団長に、双子の中国人姉妹。
 (しかし、エドワードは友人をサーカスに送るのが好きですな(笑)
 ちなみに小柄なピエロを演じているのは、私の好きな『チャーリーとチョコレート工場』でウンパルンパを演じているディープ・ロイ)


 他にも、まるで街自体がファンタジー世界のような、スペクターの町。

 ここでは、ダンスを踊る詩人(スティーヴ・ブシェミ)の動きが、かなり笑えます(笑)


 大人になった今では、すべてが作りものだとしか思えない、父エドワードのホラ話。
 ところが、ウィルが父親の荷物の整理をしていると、嘘だと思っていたエドワードの死亡通知証が。
 全部が全部、嘘ではないのよ。という母サンドラ。


 そして、ついにエドワードの容態が決定的なものに。
 付き添う息子との最期の時に、父は自分の死の瞬間の話をしてくれとせがみます。
 (もうヤバイと分かっているのなら、家族全員で付き添えばいいのに、と思ってしまうけれど、アメリカではそういう習慣はないのかな?)


 今まで何千回と聞いてきたはずの、父のホラ話。
 しかし、そんな話は聞いたことがないと戸惑うウィル。
 やがて、ウィルは、あれほど嫌っていたホラ話を、父のために語り始める――。

 こうして書いているだけでも思わず涙が出てくるほどの、父と息子の魂が邂逅した感動の一瞬。
 これほど素敵なラストシーンは、数ある映画の中でも、そうそうあるものではありませんよ。

 そして、魅力的な物語が、ヴィジュアル化されることによって、より素晴らしいものになるということを教えてくれる映画でもありました。
 とにかく映像のひとつひとつが凝っていて綺麗。

 さらに、ウィルはエドワードの葬儀で、驚くべきことを知ることに――。


ユアン・マクレガーの軽い演技も素晴らしい(笑)

 派手さはないものの、じんわりといい気分になれる、いい映画です。
 子供が目を輝かせて聞き入ってくれるような、素敵なホラ話のひとつでもできるようになりたいと思いました。



 **********


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ティム・バートン監督作品の記事はコチラ

「ビートルジュース」

「シザーハンズ」

「マーズ・アタック!」

「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」





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最終更新日  2009.08.27 18:38:34
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