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佐倉ごるふの「原理原則 2012」

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2011年03月21日
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悪人

isbn:B004FLK6B8:detail

■ 妻夫木 聡 (出演), 深津絵里 (出演), 李 相日 (監督)




<<久しぶりに、魂がふるえた。泣いた。現代に生きることの業の深さ>>

地獄である。ただ、寂しさを何とかしたくて、人恋しくて
人と交わりたくて、人を求めてした行為が、
生きていることの地獄である。

映画を見て、久しぶりにまわりにかまわず泣いた。

登場する人々は、まぜ、こうまで、業が深いのか。

徹底したリアリティが、心につきささる。

ただ幸せになって金持ちと結婚したかった保険外交員の女性。
地元で理容店を営む両親。
この世を享楽できればいという、世間知らずの坊ちゃま学生。
母親に見捨てられて、母性を求めて、人との交わりを求める
労働者の青年。
青年の祖母、叔父、彼を捨てた母。

彼らは、ただ偶然このとき、この世界に居合わせたばかりに、
運命の中に巻き取られていく。

そのすさまじい熱望を、李監督は、みごとに映像化した。
近年ない、邦画の傑作。必見で、観て絶対損はしない。何を
おいても、観なければならない。

何と言っても最後までさ寂しく、闇の表情でみごとに演じた妻夫木は
は賞賛に値する。彼の目は常に闇のように深い漆黒である。
深い悲しみと永遠の平凡を背負っていきていくという、シジフォスの神話的な
無限地獄の女性を深津はみごとに演じた。

ラストは胸を締め付けられる。何の関係もなかった男女が、つかの間の
夕日を共有するという、さびしくも孤独が感情を共有する象徴的なシーン。
これは、二人が、現代人が夢に見た理想であり、現代では決して手にすることができない、永遠の幻影にしかすぎない。このラストシーンで、私の感情は頂点を極めた。やるせなく、後味が悪いことこの上ないが、しかし、現代の真実を目の当りにしないで、表面的な享楽、肉欲を求めることのむなしさを示した傑作を観ないで、何が映画か。







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最終更新日  2011年03月21日 12時24分45秒
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