「ピアノに青春をのせて」
1830年20歳のシューマンは、ピアニストになる決意をします。
ドイツきっての、フリードリヒ・ヴィークに教えを乞い
自宅に下宿させてもらいます。
厳しいレッスンの合間には読書に明け暮れ
特に好きだったのロマン派の人気作家、ジャン・パウルの「わんぱく時代」
わんぱく時代に出てくる仮面舞踏会のシーンを何度も読みます。
仮面舞踏会は当時のヨーロッパの社交界で流行していました。
わんぱく時代は仮面舞踏会で終幕を迎えます。
一人の女性を愛してしまった双子の兄弟。
正体の分からない仮面越しの故意の駆け引きが描かれています。
しかしピアニストとしての成功を夢見て練習に励んでいたシューマンに
致命的な出来事が起こります。
当時ピアニスト向けに作られていた指の訓練装置。
指の間隔を広げるものや、筋肉を強化するものがあった。
こうした装置を使い指に回復不能な傷を負ってしまいます。
ピアニストの道を断念したシューマンは、作曲に専念して行きます。
今日の曲は
「ちょうちょう」
第1曲、第3曲、第11曲、第12曲
ジャン・パウルを読みながらシューベルトを聴いた文学・音楽青年の作。
1829-32年に作曲されました。
わんぱく時代の仮面舞踏会のシーンの恋愛劇を音楽で表現しています。
「蝶」が何度も登場し、ロマンティックな恋心や女性を表す象徴になっています。
「ちょうちょう」という題名はここからとられたと考えられる。
第11曲はシューベルトの舞曲を原型にしたと言われています。
シューマンの指訓練機は有名な話ですが、どこがどうなってしまったのかしら・・・
ピアニストになるため歩き始めたばかりでショックも大きかったと思います。。
←ポチッとお願いします♪