「ふたつの顔」
24歳のときに音楽評論家としての名をあげたシューマン。
そのスタイルは独特でした。
「ダヴィッド同盟」という架空の団体を作り上げ、その中で芸術を論じてきました。
主役は、情熱的なフロレスタン・冷静沈着なオイゼびウスの二人。
2つの顔を使い分け音楽を評論して行きました。
従来の音楽批評に飽き足らなかったシューマンが編み出した
2つの人格を使った新しい評論スタイルで、音楽評論の第一人者となりました。
ベートーヴェンの交響曲第9番について“ふたり”は
「巨大な力を統率している節度」フロレスタン
「永遠の中へ響き渡っていくようだ」オイゼビウス
と、批評したそうです。
2つの人格を巧みに使い分け独自の世界を築いていきました。
今日の曲は
「ダヴィッド同盟舞曲集」
第1曲、第2曲、第4曲、第5曲、第9曲
シューマン
1837年27歳のときの18曲からなるピアノ曲集。
空想上の人物を表現したのがダヴィッド同盟曲ですが、初版の楽譜は自らの名を伏せ
作曲者を「フロレスタンとオイゼビウス」の二人にして、対照的な性格の二人の合作に見せようとしました。
楽譜ごとに作曲者を示すイニシャルがつけられています。
「linnig 心から」と記された第2曲は、美しい旋律が静かに響きます。
冷静なオイゼビウス(Eusebius)の「E」が書かれています。
「Ungeduldig 辛抱しきれず」と記された第4曲は、情熱的なフロレスタンが雄弁に語るような曲。
フロレスタン(Florestan)の「F」が書かれています。
この曲集はとても興味を持ちました。
対照的な“ふたり”がどんな曲を歌うのか・・・全曲聴いてみたいです。
ピアニストは伊藤恵さんでしたが、いつもながら素敵な演奏でした。
13日放送の108回分を、今日になって書いていますが
この日は巻き爪手術第2弾でした。
ちょっと痛かったですが、お陰さまで普通に生活し仕事もしています。
右足だったので、ペダルは踏めないかも・・と心配でしたが
お陰さまで練習への支障はありませんo(*^▽^*)o~♪
これでやっと巻き爪とも さ・よ・う・な・ら♪です。