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2007年05月25日
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背ばっかりヒョロヒョロ高いわりに、馬みたいにでっかい尻をしてて、もうこれ以上ないってくらいの不器用な転校生の鳴門が、なんと前の高校でエースとして甲子園に出ていたというから、さあ大変だ。
このところさっぱりのわが野球部に、今度こその気運が高まったとき…。
好事魔多しとはまさにこのことか!?
相次ぐ怪事件に、オレたち迷探偵トリオは?ますます快調な第二弾。
(「BOOK」データベースより)

主人公はどこにでもいそうな高校生3人組。
語り手である九重一雄、花火屋の息子で気が短い枝川純平、ロンドンからの帰国子女である筒井友彦。

ある日、野球部に入ろうとしていたヒョータン体型の転校生、鳴門を、3人は「向いていない」と止めようとします。
ところが彼は大阪の名門野球部でレギュラー投手だった事がわかったから大変です。
彼らが通う明和学園野球部は昔は強かったらしく、これには町内のオヤジさんたちも大騒ぎ。
とはいっても、この人たちは何かあればすぐ大騒ぎするんですけどね。

ご近所の牛乳屋、クリーニング屋、豆腐屋のおじさんなどもそれぞれ生き生きと描かれています。
何か起こるたびにみんながワーッとかけつける賑やかさ、まさにご町内ミステリです。

さてそのうち野球部の周りでは、トラックが暴走したり、お茶に毒が入っていたりと次々におかしな事件が起こり始めます。

前回は関取が探偵役でしたが、今回は全然違う人が謎解きをします。
ミステリとしてはよりしっかりしていると言う感じです。伏線もちゃんとあったし…。(私は気づかなかったんですが。)

真相が意外に重いことには驚き、動機と犯罪のバランスに多少違和感を感じたものの、最後はさわやかにまとまっていました。
「九回裏に謎を解く」というのも文字通りで、野球の試合中に話が進んでいくのは緊迫感がありました。

この作品は『名探偵は千秋楽に謎を解く』(感想)に次ぐ、三部作の二作目です。

『千秋楽~』の感想にも書きましたが、これは1980年ごろ書かれたシリーズです。
不思議と古めかしくは感じないのは、もしかして時代は変わっても下町の良さは変わっていないと言うことかもしれません。

ほのぼのとした味わいが楽しい、人が死なないミステリです。

  名探偵は九回裏に謎を解く:戸松淳矩楽天では品切れ 


 





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最終更新日  2007年05月25日 23時04分32秒
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