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2008年06月16日
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1935年、英国ダートムーア。
吹雪のため、人々はロジャー・フォルクス大佐の邸に閉じ込められた。
大佐、その妻と娘、ゴシップ記者、アメリカ人青年、女流作家、牧師とその妻、女優、医師とその妻。
やがてゴシップ記者が全員の秘密を握っていることを示唆し、彼への憎しみが募るなか、悲劇が起こる。
密室状況で記者が殺害されたのだ
被害者のポケットには不可解なアルファベットが記された紙片が。
やがてセイウチ髭のトラブショウ元警部が駆けつけ、大佐が重大な告白を始める。
「私の本当の名はロジャー」……ミステリの枠を打ち破る超ミステリ
(出版社より)


これは2006年に発表された作品ですが、
舞台は1935年の英国ダートムアで、吹雪に閉ざされた山荘に、密室殺人、暗号、とまるで黄金期の本格ミステリを思わせます。

それもそのはず、この作品の原題は
The Act of Roger Murgatroyd

The Murder of Roger Ackroyd」(『アクロイド殺し』の原題)

こう並べるとわかりますが、アガサ・クリスティーの名作『アクロイド殺し』へのオマージュとして書かれたのでした。

先に『アクロイド殺し』を読み返しておくべきだった、と気づいた時にはもう読んでしまったあと。すでに遅かったったのですが、内容を覚えていなくても特に問題はありませんでした。

ただ、ミステリ読みへのくすぐりがあちこちに見かけられるので、ミステリをある程度知っている方がさらに楽しめると思います。

著者はイギリスの作家で批評家です。
解説によると、本書を執筆する前の二年ほどで、クリスティーの長篇全六十六冊をすべて通読あるいは再読し、自分がいわば六十七冊目のクリスティーばりの作品を書いてみる気になったとのこと。

とはいえ、密室トリックについては、驚くようなものではなく、日本のある有名な作品を思い出す人も多いのではないでしょうか。

ところが、全体のある仕掛けに気付かず、最後に驚くことになりました。(手がかりはあったのに!)

さらに、裏表紙のあらすじを読んだ時からもう企みにはまっていたことも、のちにわかりました。油断できません。


作中に『ビッグ・ボウの殺人』と『黄色い部屋の秘密』のネタバレがありますので、ご注意ください。




ロジャー・マーガトロイドのしわざ:ギルバート・アデア








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最終更新日  2008年06月16日 22時57分01秒
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