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2008年11月10日
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カテゴリ:ミステリ関連

先日の法月さんの講演会にでてきた、「後期クイーン問題」とは、何のことでしょうか?
私はこの言葉を、何となく適当に解釈していました。

それは、探偵がいるとわかった上で犯人がトリックを仕掛けてくる、すると → 探偵の存在自体が事件の一部となり → 探偵の苦悩が始まる、みたいな感じで。

いいろいろ調べてみましたが、まとめると次のようなことらしいです。

ミステリにおいて、探偵は神の視点から 事件をとらえて解決していましたが、エラリー・クイーンの後期の作品においては、探偵の存在が事件に直接かかわって、物語に大きな影響を与えます。

探偵が当事者の一人として 事件に巻き込まれるので、探偵に与えられた手掛かりや証拠が 真実かどうか判断できなくなるのです。犯人に ニセの手掛かりであやつられたりもするわけで……。

つまり、「論理的にたどりついた結論が、 真実かどうか、作中の探偵には絶対に判定できない。」
ということのようです。

これは法月綸太郎さんが、1995年に発表した論文『初期クイーン論』で指摘したのだそうです。初めて知りました。

犯人のすじがきにのせられたクイーンが 苦悩したのと同様に、探偵・法月綸太郎も 苦脳する探偵となりました。
そして、作家の法月さんまでが苦悩する作家となって、沈黙してしまった、ということのようです。

面白ければそれでいい という読み方しかしてこなかった私には、「大変だなぁ(ため息)」と他人事のような感想しか浮かばなくて、ちょっと情けない。

これからも私が「後期クイーン問題」について深く掘り下げることはないかもしれませんが、「後期クイーン問題」を乗り越えて、もっと高みへ進もうとあがいている作家さんもたくさんいることは、頭にとどめておきます。

とにかく、もっともっとミステリを読みたい、という気持ちになりました。







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最終更新日  2008年11月10日 14時50分51秒
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