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2008年12月17日
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遙か昔から水辺に住み、日ごと機を織る美しい女たち。罪の匂いをまとう織女をめぐり、物語が密やかに始まる。時を超えて語られる織女伝説ミステリー。
(「BOOK」データベースより)


ささがにの泉/秋去衣/薫物合/朝顔斎王/梶葉襲/百子淵/糸織草子


たなばたの織女伝説をモチーフにして、七人の姫と和歌をからめた連作短編ミステリーです。

その姫たちとは……秋去姫、朝顔姫、薫姫(たきものひめ)、糸織姫、蜘蛛姫(ささがにひめ)、梶葉姫、百子姫。

万葉集や源氏物語など、様々な日本古典文学を織り込みながら、話は平安から江戸へと進んでいきます。

悲しい恋、陰謀、残酷な結末なども描かれるけれど、そんな中で乙女のように胸をキュンとさせてくれる「朝顔斎王」が、とてもいとおしい話でした。(女性は いくつになってもキュンとなれるのだと断言しますw)

それぞれの短編の最後には、和歌や句が添えられています。

たとえば

君こずは 誰に見せまし わがやどの かきねにさける 朝顔の花
(拾遺和歌集 詠み人知らず)


のように。

歴史や古典に興味がある人ならば、一層楽しめるでしょうが、私のように詳しくない者でも、すっかり物語に惹き込まれました。

歌から連想して紡がれていった話なのでしょうが、全体に通じるもう一つの物語もあって、構成とバランスの良さに感心しました。

創造された世界は豊かで、うっとりするほどです。

同じ作者の時代ものですが『千年の黙』(感想)よりも、好きでした。

これはおすすめです。





七姫幻想 :森谷明子









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最終更新日  2008年12月17日 23時42分05秒
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