テーマ:ミステリはお好き?(1447)
カテゴリ:日本ミステリ(あ行作家)
鑑識不在の状況下、警備会社社長と真っ向勝負(「マックス号事件」)、 売れっ子脚本家の自作自演を阻む決め手は(「失われた灯」)、 斜陽の漫才コンビ解消、片翼飛行計画に待ったをかける(「相棒」)、 フィギュアに絡む虚虚実実の駆け引き(「プロジェクトブルー」) …好評『福家警部補の挨拶』に続く、倒叙形式の本格ミステリ第二集。 内容(「BOOK」データベースより) マックス号事件/ 失われた灯/ 相棒/ プロジェクトブルー 「福家警部補の挨拶」(感想)に続く、2作目です。 前回紹介したように、これは倒叙形式で書かれたミステリです。 倒叙形式とは、まず犯人による犯行のシーンが描かれ、探偵役が次第に犯人を追いつめて行くというもの。 「刑事コロンボ」、「古畑任三郎」が有名です。 福家警部補は、小柄で童顔で、メガネをかけていて、服装は就職活動中のような地味なスーツで、警察バッジがすぐ行方不明になってしまうところは変わりません。 今回は、謎に包まれた私生活の一端が、ちょっとだけ垣間見えます。 古い映画や特撮ヒーローものに詳しかったり、深夜寄席に通っていることがわかったりするのですが、徹夜での捜査も多いのに、いつ眠っているのか心配になります。 鋭い観察力で手がかりを見逃さず、深い洞察力でそれらを結びつけ、真相を見抜くスーパーウーマンなのに、彼女の見かけに犯人はだまされます。 すっかり油断した犯人とのかけひきが面白く、ついに動かぬ証拠を突きつけるところには爽快さを感じました。 哀しく切ない余韻を残す「相棒」が好きでした。 前作よりさらに冴えまくる女コロンボ。 シリーズものとして、これからの活躍が楽しみです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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