午前中に再放送している『暴れん坊将軍』。
時代劇の仕事の参考に、と見始めたら、今日にかぎってトンデモナイ話だった。
「江戸壊滅の危機!すい星激突の恐怖」
のっけから暴走。宇宙から見た地球に、火を噴いた彗星が迫り来るCG!
このCGが60年代の東宝SF映画でもありえないような、チャチな合成!
望遠鏡を覗きながら、地球にぶつかりそうだ、と危惧する上様!
3日後に江戸に落ちてくる、と注進する長崎の天文学者に対し、「なぜ、もっと早く言わぬ!」
軌道計算して、日野のあたり二里四方に落ちると、ずばり割り出した天文学者!(ケプラーも真っ青!)
迫り来る巨大火の玉隕石! 肉眼でもはっきり見えるどころではない! かなりでかい! 月よりでかい!(こんなの落ちてきたら、日野どころか、地球が氷河期になるぞ!)
日野に馳せ参じて、住民を江戸に避難させるめ組の親分、山本譲二!
でも、さすがの上様も、すい星相手に「成敗!」とはいかなかった。
で、どうしたか、というと・・・・。
山の向こうに落ちていく巨大火の玉隕石を見やりながら、「危ういところだったぜ」と安堵するジョージ! でおしまい。
結局、落ちちゃったのかよッ!
ファンの間では、怪作珍作として、有名な1編らしい。
ちなみに成敗されたのは、すい星落下で民の不安を煽り、これがあれば大丈夫と蝋燭を配る「世直し天狗党」。しかし、その蝋燭には仕掛けがあって、火をつけると、蝋燭の中に埋め込まれたダイナマイトが爆発。その火事に乗じて、盗みを働く魂胆であった。つまり、カルト宗教。
そして、この世直し天狗党の得意技が、「褒め殺し」。強面の面子が店の前にズラリと並んで、卒業式の送辞の要領で「呉服は伊勢屋が一番! 伊勢屋が一番!」と唱え続けるのだった。
『弁護士のくず』第3話、見る。
『FBI 失踪者を追え!』第13話、見る。