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Sep 22, 2007
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「交響曲の父」とも言われるハイドンは、77年の生涯で100曲以上もの交響曲を作曲しており、その創作の時期も1755年頃から40年間と長いものだった(実際に何曲あるのかについては諸説あるが、この時代の音楽作品には自筆楽譜が残っていないケースが多いので本当のところはわからないようだ)。

この曲は、1771年から1772年頃作曲されたと言われている。この曲の作曲時期も含まれる1760年代後半から1770年代前半にかけては、ハイドンにとっての「シュトルム・ウント・ドランク(疾風怒濤)」時代と呼ばれている。この「シュトルム・ウント・ドランク」というのは,18世紀後半の文芸の運動で,冷徹な理性よりも、人間に本来自然に備わっている感情を重視しようとするものである。確かに、音楽にしても絵にしても、時代を追ってみていけば、そういう感じに変わってきたのだなと感じることができる。

ハイドンの音楽はこの運動と直接関係していないと言われているが、感情を表に出す表現を多用した作品(交響曲だけではなく、弦楽四重奏やピアノソナタ、オペラにまでそういったスタイルが見られる)を多く生み出した時期がちょうどこの時期に近いことから、そのように呼ばれている。

ハイドンの交響曲はほとんどが長調なのだが,例外的にこの時期には短調の作品が集中している。この時代に交響曲を短調で書くということはかなり特別な意味を持っていて、情熱的な表現をしたいときにそうするのだと言われている。確かに、モーツァルトも短調の交響曲でもこのような情熱的な表現が多用されていると言える。この曲も特に両端の楽章において情熱的な表現がむき出しになっており、この時期のハイドン作品の特徴を持っている。

ハイドンはこの作品を気に入っていたようで、自分の葬儀の時には第3楽章を演奏してほしいと語ったと言われており、また1809年に行われたハイドンの追悼演奏会ではこの楽章が演奏された。副題の「悲しみ」というのは、ハイドン自身によるものであるか否かはわからないが、ハイドンの追悼演奏会のエピソードに由来すると言われている。

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第1楽章:
 曲の冒頭はユニゾンによる暗い動機で始まり、第1ヴァイオリンが暗いながらも美しい旋律で応答する。これと対比される第2主題は明るく力強いものになっている。これらの素材を展開しながら曲が進んでいくが、その中でもずっと情熱的な表現がとどまることなく、推進力を持ち続けている。ただし、最後の方にフェルマータがあり一瞬音楽の動きが止まってしまうところがあるが、これが逆に印象的である。

ハイドンはこの曲の中で対位法(同時に複数の旋律が存在し、個々の旋律が独立性を失うことなく共存するということで、例えば旋律と伴奏というように各パートの役割を固定したまま進んでいくスタイルとは異なる)を積極的に導入しており、この楽章にも対位法が多く見られる。それによって、例えば異なるパートどうしで旋律が追いかけているかのようにきこえたり、次々と旋律が湧き出てくるようにきこえたりすることで、たたみかけていくような推進力が生み出され、情熱的な表現につながっているのである。

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第2楽章:
この楽章はメヌエットの形式で書かれている。宮廷で踊られた舞曲らしく優雅な感じがするメヌエットには、長調の曲が似合うように思われるが、ハイドンは暗い雰囲気を持った短調のメヌエットをこの曲で採用した。しかし、中間部では長調に転じ、霧が晴れたような美しい音楽になっており、冒頭部分との鮮やかな対比がつくられている(中でもホルンが弦楽器に重なった音色が印象的)。ちなみに、冒頭の主題が最高声部と低音部とのカノンになっているので、この曲は「カノンの交響曲」というタイトルが付けられていたという説もある。

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第3楽章:
この楽章では、弱音器をつけたヴァイオリンの美しい旋律が次々と登場していく。シンプルな伴奏とオーケストレーションによってつくられていることから、この楽章には透明感のある美しさがあふれている。また、音の強さを比較的こまめに変えてみたり、異なる拍子を途中に挟んでみたり(実は4拍子の流れの中に5拍子が埋め込まれている場所がある)といった工夫が見られるのもこの楽章の特徴だ。

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第4楽章
 この楽章は、単一の主題に基づいて展開されており、全体が有機的に構成されている。冒頭からせき立てるような主題によって始まり、第1楽章と同様にそれが対位法によって展開されていく。主題そのものがかなりせき立てるような性質を持っているので、この楽章は第1楽章以上に推進力が感じられ、情熱的な表現にあふれている。また、一瞬沈静化していくかのように見える音楽が、それを切り裂いて最後まで走り抜けていくラストも印象的なものとなっている。

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ハイドンといえば、面白い副題のついた曲が多かったり、また「告別」や「驚愕」といった面白いエピソードを伴った曲が多く、全体的に明るいイメージだが、この曲は別の一面を見せているようだ。それだけに、印象深い。モーツァルトの短調の交響曲においても同様の感覚である。一度演奏会で演奏したことがあるが、やはりそういう意味でも難しかった。とはいえ、実際にやって思ったのは、古典をちゃんと演奏できることが基本だということ。確かに音をなぞるだけなら何とかなっているように思うが、実は逆にそれが難しい。音がごちゃごちゃしていないので、ごまかしがきかないのだ。こういう曲を聴くと、やっぱり古典をちゃんとやりたいなとか思ったりする。とか言いながら、今必死で練習しているのはチャイコフスキーだったりするのだが...。





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Last updated  Sep 22, 2007 09:37:10 PM
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