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テーマ:好きなクラシック(2282)
カテゴリ:お気に入りのクラシック音楽
今日は第3楽章。
弦楽器がピチカートだけで演奏するという珍しい楽章。この時代になってくると、交響曲にもいろいろな要素が取り込まれてくる。 チャイコフスキーは、本来ならばスケルツォが入っていた第3楽章に工夫をしてきた。第5番ではワルツを、そして第6番では5拍子の音楽を持ってきた。そして、第4番では弦楽器にピチカートだけで演奏することを要求した。 右手がピチカートでここまで忙しい曲は交響曲で言うとほとんどないだろう。右手の人差し指は楽章の終わりにさしかかってくるとかなり疲れるし痛くもなる。また、弓を膝の上に置いて演奏するので落とさないかどうかドキドキするという心配のオマケが付いてくる。 しかも、すべてのパートが部分的にずれていてセクションとして演奏して初めてメロディが成立するというとんでもなく難しいこともやってくれている。弦楽器奏者泣かせである。 中間部の管楽器のパッセージもさりげなく難しいことを書いている。最初は木管楽器によってイ長調で出てくる。中間部分にイ長調を持ってくるのは、他に「イタリア奇想曲」や弦楽六重奏曲「フィレンツェの思い出」がある。いずれも高速のパッセージが割り当てられているが、やはり気分としては共通するものがあるのかな? そのすぐ後で金管楽器が変ニ長調で気ぜわしい行進のような流れを出してくるが、そこからまた木管楽器のフレーズがかぶってくる。ピッコロは高音で超絶技巧だ。この場所は管楽器しかないので、逆に弦楽器にしてみるとほっとする瞬間でもある。 中間部が終わると冒頭の旋律が帰ってくる。後は同じような流れを繰り返してコーダへ。最後は静かに終わる。 楽章全体としては、とりとめのない流れだなという感じ。いろいろな気分の人がバラバラに何となく楽しそうにやっているのを順番に見ているような感じがする。前後の楽章をつなぐのにはちょうどいいのかもしれない。 しかし、冒頭の旋律は「亀田のあられ...」にどうしてもきこえてしまうなあ...。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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