今の季節、母は憂鬱
だってセミの季節なんだもの
もともとムシ関係は苦手な私だけれど、
セミだけは本当にだめ
もう勘弁して欲しい
だからあの「ミーンミーン」だの「ジーージーー」だのの声を聞くと鳥肌が立ってくる
それもこれも幼い時のいや~な体験がきっかけだ
あれは実家の方にちょっとした庭園がある素敵な公園があるのだけれど
夏休みに家族でそこへ遊びに行ったときのこと
多分私は小学3年生ぐらい
二つ年上の兄が私の胸元に何かをひょいと付けた
なんだ?と思って見るとそれはセミの抜け殻
ひっえ~~~~~!
抜け殻のセミと目と目が合ってしまい、しばしその場に立ち尽くす
早くそんな物体とはおさらばしたいのに手が伸びない
恐怖で体が動かないし、
たとえ動いたとしてもそんなもの触りたくも無い
気絶するかと思うほどの恐怖だった
それ以来、あの鳴き声がまず嫌い
時々だけど自分の家のベランダで泣き叫んだりするセミがいる
嫌でたまらないけれど、追い払うことも出来ない
下手に追い払って自分の方へと飛んでこられたらたまったもんじゃない
しかもセミって飛ぶのが下手
重いからだをやっとこさ持ち上げてるのだろう
あっちにふらふら、こっちにふらふら、そしてようやく木にとまる
挙句の果てにはおしっこなんかを頭上にかける
なんとも迷惑なムシじゃぁないか
我が家はマンションの2階
結構いろんなムシの侵入を受ける
つい先日は前夜に臨終したと思われるセミがベランダに仰向けに転がっていた
洗濯物を干そうとベランダに出た私を絶句させるセミ
なんとも憎らしいが自分では取り除くこともできない
急いで弟怪獣を呼びつける
なんのためらいもなくセミを拾い上げる弟怪獣
見るとそのセミは最後の力をふりしぼって足をゆっくりと動かした
ぎょえ~~~~!
弟怪獣は面白がって自分のTシャツの胸元にそれをつけた
過去のいやーな記憶がよみがえる
うう!その構図だけはやめてくれ
怖いもの見たさで兄怪獣もベランダにやってくるがセミを触ることができない
片手にセミを持った弟怪獣にいつもの仕返しとばかりに追いかけられて、本気で泣き叫ぶ兄怪獣
あたしゃ、あんたの気持ちが痛いほど分かるよ
そしてその臨終したセミはどうなったかというと
なんと我が家のベランダにあるゴールドクレストにいかにもとまってます!という状態でひっかけられてしまった
うちの相方と弟怪獣が「おかあさんがびっくりするぞ、いひひひひ」などとこそこそしながらくっつけたのだ
なんとも妻不幸、親不孝なコンビだ
もちろんそれを取り除くことが出来ない私
毎朝、洗濯物を干そうとベランダに行くたびにドキっとさせられる
いやーなオブジェとなってしまった
今日のランチ: パスタ 簡単焼肉