昨年の今ごろ。
毎月、月末が近づくと、明響庵の月刊紙「からだの自然」の原稿を書く作業がある。 何とか、先月末中に4月号を無事仕上げ、方々に配ったところである。 原稿に関しては、毎月、何を書こうか…という思惑があり、昨年はどんなことを書いていたのか(考えていたのか)…とバックナンバーを読み返してみるのが常だ。 果たして、昨年、2023年4月号の記事、タイトルは「教育と身体」であった。 昨年5/20に催した「夢みる小学校」自主上映会に向けて、ということもあり、何やらのたまわっていた。 そういえば、昨年の今ごろは、自主上映会の準備で忙しくしていたのだったか。 何やら遠い昔に思える。 自主上映会を機に、「宇部に新しい学校を創る会(仮)」のメンバーを募り、立ち上げはしたものの、正味、今日機能していない。 今後どうしたものか…という判断が延び延びになっている。 私自身は、この一年で、多少ながらも教育に対する考えが深まった氣はしているのだが。 さて、どうしたものか。 ついでなので、以下に「からだの自然」昨年4月号の記事を添付しておこう。 四月のからだ ~教育と身体~春爛漫、植物も、動物も、いよいよ活発になりゆく今日この頃。人もまた、スッキリ身軽に、足どり軽く、行動しやすくなってゆく時季。そんな流れにも乗って、当庵も、来る2023.5/20(土)に「夢みる小学校」自主上映会の主催を試みます。 「夢みる小学校」は、タイトル通り、教育がテーマ。時に、教育と身体というのは、たいへんに関係が深い。誰しも、その成り立ちに教育が関わっています(だから、誰しもに、多くの人に、かの映画をご覧になっていただきたい!)。 身体はパンのみにて生きるに非ず…身体は確かに食物の命を糧とはしますが、その人の行動によって、発達が異なってきます。使えば発達しますし、使わなければ衰える。また、行動によって、環境も変わってゆきます。環境…食べ物、飲み物はもちろん、場、そして人。自分の関わる全てが糧として、人、そして身体を生涯育みます。 その人の行動に大きく影響を与えるのが、「教育」と言えるでしょう。もちろん、「教育」というものが実在するわけではなく、人と場(システムを含む)を中心とする「教育環境」が糧として影響します。 さて、人を育む、自らの行動ですが、これは二つに分けることができます。一つは意識的な行動。もう一つは無意識的な行動です。割合的には、ほとんどが無意識的。この無意識的というのも、意識的な行動を積み重ねた結果の、いわゆる「癖」と、その人元来の要求に根ざすものがあります。 教育は、意識と無意識、その両方に作用します。現行のいわゆる学校教育を例にとれば、知識を与えることが、まず意識的な行動に影響します。~は身体に悪い、と聞いて、意識的にそれを避ける場合もあれば、その繰り返しで何となく避けるようになることもある。 それから、用意された答えへ向かう問題を与えられ、それをこなすことに追われる繰り返し。この作業は、身体を通して、無意識的な行動に刷り込まれます。問題は与えられるもの、答えは自らの外にあるもの、という錯覚。不調時、身体の声を聞いて、自ら対処することなく、ネットで調べて混乱してゆく人が多いのも、この背景あってかと。何でも、誰か、何かのせいにしてしまう思考回路も、このことと関係が深いでしょう。 そして、それら与えられ続けることに、相当な時間を費やしますと、反面、現実に触れる実体験のヴァリエーションと質が乏しくなりがちです。知識は、食物とよく似ています。実体験を踏まえて、消化吸収、あるいは排泄。自らの血肉にしてこそ、知恵として、自らを活かすことができる。鵜呑みにして、溜め込むだけでは、自らを混乱させる、毒にさえなります。 意識への知識、無意識への刷り込み。あまりにも与えられ続けた結果起こりうる、一番の問題、それは、その人元来の要求に根ざす行動を表しにくくすること。その人本来の好奇心が削がれ、自発性が損なわれ、それに伴う行動を起こせない。癖に覆われて、内々からの自己表現が損なわれる、ということ。個の成長、十全たる力の発揮を妨げます。植え付けられた癖と元来の要求に板挟まれた身体は、葛藤を、時に症状として表します。 人は、その内に、好奇心から自ら行動し、学び、自らを深く、豊かにしてゆく力を備えています。そのサイクルの中で、氣づいて自得したものを、身につけ、自在に扱うことができる。実は、治癒の過程、というのも、そうした学びの一環。怪我や病気を機に、自身と向き合えば、より深く自らを知り、自在に扱える幅が広がります。 その人、個がその力を十全に発揮し、溌剌と生きる…医療にせよ、教育にせよ、そのように人が活きるのを助けてこそ。主体はあくまで、その「人」。手を加え過ぎては、その人の生を損ねてしまう。誰かの都合で、人の生を歪め、損ねる、管理や支配の手段であってはならない。 ところで、「夢みる小学校」を観た時、図らずも涙が溢れました。何の涙か、わがことながら、知る由もありません。が、結果、自主上映会を主催する、という行動を起こしている。映画に携わる人の力が呼び水、糧となって、癖を破る行動の芽が表れ出てきたのかもしれません。 皆様の内々から、どんな芽が出るものかは想像もできません。が、ご覧になった方がますます元氣を発揮し、活きる、呼び水となりますことを願い、「夢みる小学校」をお届けする次第です。★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★治る力、即ち生きる力を活かし、育む整体処 明響庵(めいきょうあん)http://meikyoan.jimdo.com/https://ja-jp.facebook.com/meikyoan/https://page.line.me/vtf9624a〒755-0151 宇部市西岐波4604-8営業時間 9~21時(予約制)、不定休ご予約・お問い合わせ0836-39-6275 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 楽しく、自ら整う力を育む整体体操教室毎週火曜日10:30〜12:00@宇部市常盤ふれあいセンター 感覚を磨き、しなやかな身体を培う古武道エクササイズ毎週土曜日13:30〜15:30@宇部市常盤ふれあいセンターお問い合わせ0836-39-6275 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★