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2014.07.22
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先日『アナと雪の女王』の DVD・ブルーレイが発売されましたね。

 私はこの作品を映画館まで観に行きまして、上映時間の三分の二を寝て過ごしたという不届き者でございます。
 まさかこの映画が話題作になるとはつゆ知らず、後でなぜ日本であれほどの大ヒットを飛ばしたのか、しばらく本気で理解に苦しみました。

 『アナと雪の女王』を観に行ったというつぶやき [別タブで開きます]


 ですから今回の記事は、ファンのみなさまの盛り上がった気分に水を差す可能性があることをあらかじめお詫び申し上げます。
 膨大な映画レビューをされているばなびー様が、詳しいあらすじ入りで『アナと雪の女王』を紹介してらっしゃいますので、ストーリーやみどころが気になる方は、ご覧になってみてください。

「アナと雪の女王」をみて [別タブで開きます]
ばなびーさんのブログ Naughty Tots より


 さて、『アナと雪の女王』ですが、ディズニー映画好きなら問答無用で楽しめる CG アニメーション映画であることは間違いないでしょう。
 いかにもディズニー映画らしく、歌あり、ロマンスあり、冒険ありだからです。
 映画がヒットした理由に、異例のダブルヒロインだから、という触れ込みもありましたが、個人的にはちょっと違うなと思いました。

 今回の『アナと雪の女王』の成功は、女もたくましく生きていかなければならなくなった世相が作品にマッチしたのと、ディズニー独自のマーケティングが大きなウエイトを占めていると思います。

異様なまでに気合いの入ったサウンドトラックプロモーションとメディアを巧みに使った PR 活動


 まずは、多言語バージョンによるサウンドトラック製作。
 もともと子供向けのビデオ作品を各国で販売する際には、現地の歌手を起用してサウンドトラックを製作するものですが、ディズニーが今回ほどサウンドトラックを大々的にプロモーションしたことは記憶にありません。



 その他にも次のようなポイントが挙げられます。

 ― 子供でもついていけるようなゆっくりとした曲調でありながら、かなり難易度の高い楽曲。← ここでのど自慢好きの人たちに火がつく
 ― 日本国内にいたっては、松たか子と May J. を起用したことにより、日本人の子供でもなじみやすい歌声の提供。
 ― YouTube を使ったカラオケビデオクリップの無料配信。← ここでノーテレビライフ組の人たちの間でも話題になる
 ― テレビ、ラジオ、雑誌を通じた楽曲の大々的な PR 活動 ← ここでお茶の間や子供たちに一気に火がつく

 その他、本編に採用されている声優がミュージカル経験者を利用したことも、ミュージカルアニメーション映画として本物志向がうかがえますね。

 昨今のアニメーション映画作品は、テレビ俳優やタレントが声優を務めたことで話題性はありましたが、映像のイメージと声が合っていなかったり、正式にボイス・トレーニングを積んだ声優とは異なる発声方法が災いして聞き取りにくいという声も挙がっていましたので、この違いは大きいと思います。

 こういったことが相乗効果を生み出し、定番のキャラクターグッズ販売、有料ビデオ配信、DVD・ブルーレイ販売などでも売上は順調に伸び続けているようです。

 基本的なターゲットが若年層ということもあって、幼稚園や学校で誰が『アナと雪の女王』のグッズやビデオを所有しているかどうかという話題はすぐに広まり、親へのおねだり攻撃が始まるのも容易に想像できますね。
 このままクリスマス商戦まで突っ走っていくと思われます。

今までのディズニーからは考えられない動き


 あとひとつ、絶対に外せないポイントがあります。
 それは、ディズニーの著作権保護に対する姿勢が今回にかぎっては大きく異なっていることです。

 ディズニーの代表作品といえばミッキー・マウスですね。
 今までディスニーはミッキー・マウスをはじめとするキャラクターの著作権を守るためにそれはそれは厳しい措置を取ってきたことで有名でした。

 ディズニーキャラクターの似顔絵を Web サイトに掲載して、ディズニーから警告がきたという話はちらほら聞いておりました。
 また、学校のプールの底にミッキーの絵を描いたら、ディズニーから消すように言われたという話も有名ですね(ソースはネットに転がっていますので、気になる方は調べてみてください)。

 その他には、ディズニー系の娯楽施設で撮影した写真を Web ページから削除するように同社から言われたというような話も聞きます。
 厳しいとは言っても個人利用なのか団体利用なのか、または利用のされかたによって扱いは異なるものでしょう。個人で連絡が来たという方は、第三者の通報によって同社が動いたという感じなのでしょう。

 もう何年も前の話ですが、Web ホスティングサービスのサーバ管理者をしていたときに、ユーザから同じことを聞かれてディズニーに質問を投げたことがあります。
 そして、案の定ダメ(下記注参照)という旨の回答をいただきました。それくらい厳しかったのです。

 注:回答は2005年当時のもの。ちなみに、著作権に対する詳細については明確な回答を避けている感じ。この件について興味のある方への回答となりますが、当方でお答えできるのはここまでとなります。
 現在は、思い出の写真や動画をそのままネットにアップして共有できるサービスが増えてきている関係上、規制を緩めざるを得ない状況になっているという見方が正しいかもしれません。
 経験上、どの企業に似たような質問をしても、どうぞ、どうぞと快い返事が得られることはほとんどないですね……。


 著作権に対する考え方は、他者による著作物の侵害を、著作者がどこまで許容するかにかかっています。

 ですから、著作者が商品イメージの低下や、世界観の崩壊に繋がる行為を一切許容したくなければ、無断使用は絶対ダメという方針を打ち立てても何ら問題はありません(もちろん、著作権が効力を発揮する期間内でという条件つきになりますが)。

 他の企業では、著作物を勝手にアップロードされたり、改変されたりしても、個人でかつ軽度であればあまりうるさいことを言わないケースが多いため、著作権違反に対して毅然とした態度を取るディズニーが逆に目立つことになってしまうんですけどね。


 それほど著作権保護について厳しい姿勢を貫いてきたディズニーですが、今回の『アナと雪の女王』にいたっては、ほぼ野放し状態となっているのです。
 YouTube ではカラオケ大会が披露されたり、替え歌が公開されたり、似顔絵が掲載されたりと、今までのディズニーからは想像もつかないユルさなのです。

 これはある意味、彼らの新たな挑戦と見ましたね。

 著作権のハードルを下げることで、一般の認知度を高め、作品を誰の手にも届く存在にすることによってグッズ販売とビデオ販売につなげていく。
 人は良いものであれば所有したいという欲求が芽生えますから、このご時世で売れなくなったと言われている DVD やブルーレイの売れ行きが好調なのも納得です。

 今後、企業的にイメージ低下につながるような著作権違反に対しては何らかの措置が取られる可能性も出てきますが、現状は何でもありの状態が逆に怖いくらいです。



 私の場合、上映中爆睡をかましてしまいましたから、内容に関する個人的な感想は、フツーに良い CG アニメーション映画だった、とだけ申しておきましょう。
 これじゃ雑すぎるな……。

 というわけで、『アナと雪の女王』熱が過ぎ去ったころにでも改めて観なおしてみる予定です^^。

2014/07/27 追記:
 ばなびー様のブログ記事へのリンクを追加。
 リンク許可をくださったばなびー様には、この場をお借りしてお礼申し上げます。

2014/07/23 追記:
 一部不明瞭で誤解を招きやすいと思われる部分を修正。




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最終更新日  2019.08.15 10:57:51


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