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カテゴリ:日々のだいじ
まくらのカバーを外したときに黒い小さなかけらが数粒こぼれました。
「なに?」 びっくりしてよく見たら、それはそば殻でした。 あわててまくらをくるんでいた布をはがしてみると、昔たしかに目にしたことがある生地が現れたのです。 あぁ、わたしのまくらはこういう生地だった・・・。 いつこのまくらを使い始めたのかまったく記憶にないのですが、気付いたときにはもう使っていたということと、大好きな祖母の手作りだったということ。 そして40年以上前からほぼ毎日使っているということ。 この生地の中に、更にそば殻を入れている布袋があり、その袋の一部にちいさな穴が開いていました。 最初の生地には見覚えがありましたが、その中の生地を目にしたのははじめてです。 古い布地のプリントは子供向けの飛行機のキャラクターでした。 どちらの布地も手縫いで袋状になっています。 ひとつひとつの糸目は、間違えなく祖母がわたしのために縫ったもの。 さらさらとちいさな穴にそば殻をもどします。 さらさら、さらさら 祖母も同じように、さらさら、さらさらと縫い終わった布袋にそば殻を入れたのでしょう。 「おばあちゃんね、手が大きくてね、男みたいに大きくてね、とってもいやだったの」 そう言ってわたしのちいさな手を包んでくれた祖母の手は、確かに母の手より一回り以上大きな手でした。 「しーちゃんの手は、おばあちゃんに似ないでちいさくてめんこいね」とさすってくれましたね。 さらさら、さらさら そば殻をすべてまくらにもどし、今度はわたしが穴を閉じました。 おばあちゃん、おやすみ。 愛してくれてありがとう。 |逍遙館俱楽部代表| ブログランキングに参加しています。 マ ークをポチッとお願いいたします! 100年住宅「逍遙館」のブログを読ん頂きありがとうございます。 入居を考えられているみなさん、こちらをどうぞ! → 逍遙館公式サイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2016年05月28日 00時38分28秒
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