「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」 岩崎 夏海
2009年12月 ダイヤモンド社より公立高校野球部のマネージャーみなみは、ふとしたことでドラッカーの経営書「マネジメント」に出会います。はじめは難しさにとまどうのですが、野球部を強くするのにドラッカーが役立つことに気付きます。みなみと親友の夕紀、そして野球部の仲間達が、ドラッカーの教えをもとに力を合わせて甲子園を目指す青春物語。(表紙裏 紹介文より)流行り物だから読んでみた本です。(笑)「マネジメント」を解説した入門用手引き書を小説仕立てにしてあるのかと思っていたら本当に小説なんですね。小説としては特別上手なわけでもなく、ストーリーもありきたりではありますが、「マネジメント」について解説が入っているので他の本とは一線を画しているという印象。個人的には、高校野球の女子マネージャー(主人公)の名前が『みなみ』というのがセンスないなあと思いますが。(笑)ドラッカーの「マネジメント」を実践することによって組織が良くなっていく様子を描くのが目的のようなので、ちょっとできすぎの感のあるサクセスストーリーですが、うまくいかないとストレスになるので、まあいいでしょう。読後感は良いです。マネージャーに必要な資質について述べた項があります。マネージャーの資質 人を管理する能力、議長役や面接の能力を学ぶことはできる。管理体制、昇進制度、 報奨制度を通じて人材開発に有効な方策を講ずることもできる。だがそれだけでは 十分でない。根本的な資質が必要である。真摯さである。(130ページ)ドラッカーの「マネジメント」からの抜粋になります。これが印象的に心に残っていて、なんでかなと思っていたんですが、作者(1968年生まれ。男性)のあとがきを読んでわかったような気が。初めて「マネジメント」を読んだときに、感動に心を揺すぶられ涙を流したそうなんです。たぶん、そういった想いがこの本から伝わってきてるんじゃないかな。小説としての技術的な善し悪しではなく、伝えたい情熱がこの本を良くしていると思いました。【送料無料】もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら価格:1,680円(税込、送料別)