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テーマ:泣いた漫画は?(266)
カテゴリ:本の話
「何をいまさら」の極みである。
ネットで評判になっているのをみて思わず買ってしまったが、これが大当たり。というか、マンガの中ではたぶん今年出会う中でナンバーワンになること間違いなし。まだ今年が始まって3ヶ月ちょっとしか経ってないけど断言する。 いろいろなところで語られているので、「ヒロシマ」に係わる作品であると言うことをすでにご承知の方は多いだろう。 原爆を題材にした漫画というと「はだしのゲン」という大いなる先達があるが、この「夕凪の街 桜の国」にはあのような「強烈な」絵は出てこない。 (ネタバレのため反転)「桜の国」の主人公の七波が野球少女なので野球に例えるなら、「はだしのゲン」が「重さと威圧感のあるど真ん中の直球(注:決して「速球」ではない、と思う。言うなればムービングファーストボールか)」だとすれば、「夕凪の街 桜の国」は「バッターの懐に入ってくるスローカーブ」といったところか。投げられたボールの描く軌跡の美しさに目を奪われるうちに、自分の中の深い部分に入ってくる。 下手に感想を書くとネタバレになってしまうし(といっても、すでにいろいろなところに感想や分析がありますけど)、できるだけ先入観なしで読んでもらいたい作品であるので、別のページに。 あんまり整理して書いていないのですが、自分が何を思ったかを残しておきたいので載せることにしました。 ということで、ここから飛ぶページは「すでに読まれた方」もしくは「ネタバレでも結構という方」用です。 …言えば言うほど何だかグダグダになってしまった。 この本について語りたいことは自分の中にまだあるはず。文中に掲げた以外にも自分の中に残っている言葉やシーンは数多くある。 ただ、それがうまく形にできない。 そもそも、巻末の参考文献のほとんどをまだ読んだことがないのだ(太田洋子の「夕凪の街と人と」を楽天ブックスで検索したら税込み5,250円! 高い! この際どこかの出版社で文庫化してくれないでしょうか。)。 参考文献のうち何冊かを読了する、これは今年の自分のとりあえずの宿題。 あれからちょうど60年。戦争のこと、原爆のことをまるで知らない私たちだからこそ、あの時あったこと、そして今もまだ続いていることを知るためにも、何度でも読みたい、そして是非読んでほしい一冊。 最後に。 この世の中にいろいろと思うところはありますが、 やっぱり自分は「広島のある日本のあるこの世界」が大好きです。 【楽天ブックス】夕凪の街 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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