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出会い     その時 




◆◆ 出会い ◆◆  それは 1987年 初夏
あの日・・・

あなたはまだ 生後3カ月もたたない かたまりだった。

テニスコートのベンチにいた 私の足元で ふわふわと震えてた。

思わず 両手ですくうと、もっともっと震えたね。

犬を飼う事なんて 考えもしていなかった私は
一日だけ と、小さなダンボールにあなたを入れて、連れて帰った。

あくる日・・・

テニスクラブに一緒に行って、…そう、私は夕方、あなたを連れて帰らなかった。

どうしても、あなたの一生を引き受ける決心がつかなかったから。

そして次の日・・・ 

いてほしい、ううん、もういるはずない、それでいい、とクラブへ。

やはりあなたは、いなかった。

…これでよかったのよ、途中で放り出せないんだから、最初からやめておくべき…

淡い期待と、薄い後悔の中で、無理にいいきかせた覚えがあります。

「おーい、あんたん所の子じゃないんか? 」昨日を知ってるテニス仲間のおじさんの声。

近所の子供達にかこまれてたあなたは、また、私の手の中にふわりと飛び込んだのです。

何故かその一瞬に、決まった、と感じました。

あなたは、私を選んでくれた と。

勝手な解釈ですね、一度は置きざりにしようとしたのに。許してね。

こんなに素晴らしい時間が待ってたのにね。

あの時、もう一度会えてなかったら、と思うと、胸が痛みます。

2度も出会えてよかった。

16年前、1987年の、6月の事です。

来てくれて 選んでくれて ほんとにありがとう。


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