小五になったばかりの息子の成長が嬉しい今日この頃。
身長もぐんぐん伸びて、家内に近付いてきている。
一緒に、嫌々だけど野球をやってくれる（笑）。
必要以上に他人に気配りするが、素直で今のところ真直ぐだ。
靴のサイズは家内と同じになった。
生トマトと、うど以外は何でも美味しいと食べる。
マナーを学ばせるために、色々な店に連れていくので、鮨屋で平気であわび！とか頼んでしまうが、まあ良しとしよう……。
イタリアンも、アラカルトで食べたいものをいえるのも良しとしよう。
成績も上の方（いまいち五段階評価じゃないのでわからないが）、頑張っているようだ。
生協にいくと、自分から「お父さん、これはソルビトールが入ってないから、大丈夫？」と添加物の入っていない菓子を選んで持ってくる。

そんな成長著しい息子に質問されて窮することが増えた。
我が家は週末の夕方には温泉にいく。
神奈川の我が家のドライブコース周辺にはいわゆるスーパー銭湯や、天然温泉が点在している。
いつも遊びにいった先の周辺の温泉にいくのだが、先日いつもはいかない天然温泉にいってみた。
天然温泉といっても、700円前後のスーパー銭湯的な所であるが。

その手の施設はたいがい『刺青、ファッション・タトゥの方のご利用は堅くお断りします』と表示されているのだが、そこは『葛の湯』といい、刺青OKなのだ。

で、息子が小さな声で呟く。
「お父さん、何であのオジさん身体に絵があるの？」
さあ、どう答えるか？
「身体に絵がある人は悪い人なんだよ」
これが精一杯ッス！！

江戸時代に清水の次郎長って男気な親分がいて、皆に慕われたんだ。
次郎長は困った人の味方で、皆の相談にのってあげて、替わりに仕返ししてくれたりしたんだよ、お金はとるんだけどね……。
だから『必殺仕置き人』みたいなドラマも生まれたんだ。
でもね、次郎長親分は反体制だった。
で、あの身体に絵があるオジさんはね、そういう次郎長みたいな男気が好きな人なんだよ。
うん、仁侠道っつーんだけどね。
だから、あのオジさんたちも法律を守らない人達なんだ、ヤクザっていうんだけど。
戦後は外地からの帰還兵の、身寄りを亡くした若者の多くがドロップアウトして、ヤクザになった。
そこで、A級戦犯だった児玉誉士夫や笹川良一を巣鴨刑務所から出して、マッカーサーが復興を試みたんだ。
 児玉誉士夫や笹川良一は右翼（国粋主義者）で、ヤクザ組織を動かして焼け跡を復興したんだ。
土建、流通は皆右翼だし、ある意味警察権力もヤクザも思想上では一緒の仲間だからね。
実際、ヤクザの交遊リストには政治家、一流企業、病院、警察、芸能と全ての業種のトップの名が明記されているそうだ。上にいけば皆繋がっているのさ。
おっと、話が脱線したけど、焼け跡を復興するにはダンプだのブルドーザーだの人足だのが必要だからさ、彼ら（右翼とヤクザ）が必要だったんだよ。

でも、そういういわば公共の共同作業がなくなると、ヤクザ組織の抗争が激化してくる。
やることがないからさ。。
いまや、ヤクザ組織は皆を助ける余裕なんかないんだよ。
自分が生き残るのが精一杯だからね‥‥。
いつ、他の組織に潰されるかわからないからね。
現にお父さんの後輩の同級生は暴走族だったんだけど、ヤクザになって出世したんだ。でも５年前に所沢で、ベンツの中で仮眠していたとき撃たれて死んだそうだ……。

身体の絵はね、俺は蛇の道を選んだんだ、っていうオジさんのメッセージなのさ。。。

な～んて説明しても、しゃあーないし（笑）。
皆さんなら、どう答えるのだろう？




注）今、調べたら他人の身体に刺青を施す行為は違法なのだそうです。つまり刺青を入れる行為は違法行為に身体を提供していることになるそうで、立派な犯罪だそうです。

僕がいった「身体に絵がある人は悪い人なんだよ」は間違っていない。。。
良かった、良かった。。。

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