藤原歌劇団 ドン・ジョヴァンニ 新制作
Day 2
東京公演
2018年7月1日(日)
日生劇場
総監督 折江 忠道
指揮 ジュゼッペ・サッバティーニ
演出 岩田達宗
CAST(東京公演)
ドン・ジョヴァンニ7/1
カルロ・カン
ドンナ・アンナ7/1&7/3
坂口裕子
ドンナ・エルヴィーラ7/1&7/3
佐藤康子
ドン・オッターヴィオ7/1&7/3
中井亮一
騎士長7/1&7/3
東原貞彦
レポレッロ7/1&7/3
田中大揮
ゼルリーナ7/1&7/3
梅津貴子
マゼット7/1&7/3
大塚雄太
合唱:藤原歌劇団合唱部
管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
主催
公益財団法人日本オペラ振興会
公益財団法人ニッセイ文化振興財団
助成
文化庁文化芸術費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会
公益財団法人ローム ミュージック ファンデーション
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折江総監督の開演前トークショー!
本日も開催してくれまして感謝です!
入場したときも、一般客にとんでもない大声でごあいさつしていて、ムードメーカーだなーアルゼンチンチームにおけるマラドーナみたいな存在だなと思いました(わかる人にはわかる)
「今回は28年ぶりのジョヴァンニ
日本初演は藤原歌劇団
帝劇でロングランだった。
「モーツァルトでは
テンポ ルバートしてはいかん
「例えば、えーっと、(トゥーランドットの誰も寝てはならぬ」のヴィンチェロ~~~~を伸ばせとは、プッチーニは楽譜に書いてないんです。
「ずり上げ歌唱もよしとしない
「サッバティーニはロマンチストなのでどうなるか?
「お楽しみください!
ハイ!
***
中井さん神歌唱キタ〜〜!
ダッラスア・パーチェ
2回目の繰り返しで弱音での変則アジリタ
さらに高音で超弱音
ピアニッシモで長く伸ばす
声はパワフルで技巧にあふれ
これぞモーツァルトの真髄という歌唱だった。
イルミオテゾーロでも繰り返し部分で独自のトリルを入れた歌唱。
藤原恒例のお見送りの時に中井さんに聞いてみた。
「あの独特のアジリタはオリジナルのものですか?
中井さん 「そうです。あさってもオッターヴィオを歌いますが、ヴァリエーションはまた変えたヴァージョンを歌います。毎回違うのです。」
マエストロ園田隆一郎さんが激励に来ていて、
「マエストロにちゃんと出来てた?って確認したら出来てたってお墨付きをいただきました。(^。^)
とのこと。
「細かいところまで気づいていただいてありがとうございます😊。」
こちらこそすばらしい演奏ありがとうございます!
ドンナアンナ
の坂口さんはルチアに続いての鑑賞。
今度 「静御前」をやるので、中井さんが義経なのでぜひまたよろしくお願いします🤲
とのこと
ドンナエルヴィーラ 佐藤康子さんはものすごい人気でした。
佐藤康子さん、カルロ・カンさんとめっちゃイタリア語でしゃべってた~~
やっぱりイタリア語は歌手の共通言語。
ジョヴァンニのカルロにまた日本で歌ってくれてありがとうございます。とお伝えした。
***
豊穣な低音の競演 藤原ジョヴァンニDay 2
今日は最高の歌手陣だった
藤原が26年ぶりに満を持してジョヴァンニをかけただけある豪華なラインナップ。
ジョヴァンニはほぼ低音歌手のオンパレードな演目だが皆強力!
藤原本公演でついにレポレッロデビューの大型バス・バリトン田中大揮さん すばらしかった!
豊かで美しく、存在感があってほぼ主役だった。
マゼットのバリトン 大塚雄太さんもすばらしい声!彼は大物に成長すること間違いなし!お顔も可愛いです。
ジョヴァンニは野獣のような悪人ジョヴァンニになりきっていてすごかった。
騎士長 東原さん 美しくリリックバス。
低音歌手の競演がすばらしかった。
女声歌手ではやはり皆すばらしい声で圧倒的。
佐藤康子さんはソプラノ・リリコ・スピントの強靭な美声ですばらしかった。
ドンナアンナの坂口さんはリリックソプラノで貫録のコロラトゥーラ
ゼルリーナが通常だったらリリコレッジェーロをキャスティングするのだが今日の梅津さんはドラマティコ かワグネリアンソプラノ。強靭なゼルリーナですごかった!
演出も気が強い女性に描いていたのでマゼットがたじたじで面白かった。
それもそのはず、彼女はびわ湖のラインの黄金で ラインの乙女 die Rheintochter, Flosshildeでした!
演出が素晴らしかった!
後述します。
サッバティーニの指揮は
窓辺に出でよで歌手とずれていた。繰り返し部分でも同じようにずれたので
まだまだ。
アリアではきちんと歌手を見て指揮しないとダメです。
演出 本当に素晴らしい!
ここは巨大なジョヴァンニの○○なのだ。
騎士長の呪いは冒頭から始まる。
騎士長の東原さんとお話ししたのだが、
最初の騎士長との決闘の顛末が恐ろしい呪いとなってジョヴァンニを苦しめていく。
東原さんも おもしろいアイディアですよね!とおっしゃっていました。
彼を救うチャンスがいくつかあった。
エルヴィーラが歌った時 巨大な○○が○○し始める。
大きな布
奈落
(奈落ありました!)
効果的でドラマチックな照明。
この演出はずっと藤原の定番として使い続けることができるであろう納得の完成度だった。
ずっと二階の客席で舞台を確認していた岩田さん 素晴らしい!
あなたのメッセージ伝わったと思います!
お疲れ様でした。
※岩田演出ドン・ジョヴァンニ詳細はこちら。