旅行家 甲斐鐵太郎の自然博物誌 27 アサギマダラのゆがゆら飛びに学ぶ。
夕涼みに登った陣馬山で撮影したアサギマダラ旅行家 甲斐鐵太郎の自然博物誌 27(タイトル)アサギマダラのゆがゆら飛びに学ぶ。 (サブタイトル)アサギマダラの翅を模したブレード(羽)で柔らかい風をつくった家電メーカーがあります。 (文章と写真は 旅行家 甲斐鐵太郎 8月10日撮影。)(本文) この年も高原の夏鳥のノビタキには逢いました。 同じ高原でカッコウの啼き声も聞きました。 赤い花のレンゲツツジを見て、黄色い花のニッコウキスゲを見ております。 これで夏にすませておきたいことは足りたように思っておりましたが、アサギマダラはまだ見ておりません。 高原で過ごす時間が短すぎたのでしょう。 東京都と神奈川県と境にある陣馬山にはアサギマダラがやってきます。この山は私の住まいから夕涼みに出かけられる格好のところです。 この山でアサギマダラの姿を見て写真を撮影したのでした。 フワフワと漂うように飛ぶアサギマダラは台湾や香港との行き来が確認されております。 山道で、あるいは珈琲を飲んで休憩しているときにアサギマダラが漂ってくると、長閑(のどか)さが膨(ふく)らみます。 アサギマダラの翅(はねの意味である)を模したブレード(羽)を扇風機に用いて送風ムラのない柔らかい風をつくった家電メーカーがあります。 自然がつくりだした意味のある翅を人が真似たのですが、人が勝手に考えることよりも自然物である昆虫は理にかなった見事な造形をしていたのでした。 アサギマダラの弓状にくねった翅は、ばたくときにうねるために小さな出力で大きな飛翔の力がでるようなのです。強い力というよりも、うんと小さな力で効率よく飛んでいくというように力を使うのしょう。 飛ぶ様子をみていると如何にも、と思えます。 人を恐れずにゆらゆらと近寄ってきて、向こうに行ってはまたこっちに来るアサギマダラは可愛気のある蝶です。 霧ヶ峰高原から車山高原につづく高地には夏になるとヒヨドリバナが育ちますので、この花が咲くころにアサギマダラがゆれゆらと飛んでいるのです。 車山高原に登る山道で小学生がこの蝶をよく捕まえております。人を恐れないことや捕まえようとしてもすると、パァと逃げないので、簡単に捕えれれてしまいます。 車山の肩の駐車場の奥にあるコロボックルヒュッテの珈琲テラスでアサギマダラに出会うのを楽しみにしているのです。 赤い花のレンゲツツジが終わって、黄色い花のニッコウキスゲが終わったころに、ゆらゆらと高原の大気にたゆたうアサギマダラに出会うことはこの地を訪れる人の楽しみであるのです。 レンゲツツジとニッコウキスゲのころにもアサギマダラはこの高原で遊んでおります。 夏至の日に、甲武信岳(こぶしだけ、標高2,475m)への千曲川源流を遡行する山道で、アサギマダラがゆらゆらと道中を一緒にしていたことがありました。このころの甲武信岳の頂上付近はシャクナゲが咲いておりました。甲武信岳は、無理にこの名前をつけたかのごとく甲州、武州、信州の境に山頂が位置し、晴れていれば眼下に甲府の街並みを眺めることができます。 (8月10日記載)(読み返しておりません。誤字脱字そして不適切な表現がありますのでご容赦ください。) (写真と文章 甲斐鐵太郎)