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2009.11.20
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カテゴリ:日本の城と城下町

この秋、8年ぶりに訪れた姫路城。今回、過去に訪れた2回とほぼ同じコースで、城内を歩き、天守閣にも登ってきたのであるが、歩き終えての印象はというと、全く異なる。それは、実に素晴らしい、の一言に尽きるのだが、その印象について書き記してみたい。(右写真:三の丸から天守閣を臨む)

過去に見た姫路城、それは同行者がいた手前、先へ先へと、歩くことに夢中になっていたのだろうか。多くの遺構は、当時、既に写真を見て知っていたことであり、現地に赴いても、ただそれを確かめただけだったかのようである。しかし、今回訪れてみて、姫路城こそが、現存する城郭において、文句なく日本一の遺構であり、世界遺産の称号を冠するに相応しい。それを強く意識させられたのである。 

姫路城の美しさは、何と言っても、白壁の連立天守閣とそれを取り囲む建築群の美である。それは、羽根を広げた白鷺に例えられて、白鷺城の名でも親しまれているが、この日、近くから見上げるその姿に、もう一つの城が重なった。それは、3年半前に訪れた、ドイツ南部にあるノイシュヴァンシュタイン城。かのバイエルン国王・ルードヴィッヒ2世が築いた、あまりにも有名なその城である。(下左:西の丸からの姫路城天守閣群、下右:ノイシュヴァンシュタイン城(06年5月))

     姫路城とノイシュヴァンシュタイン城

思えば、ノイシュヴァンシュタイン城も、別名、白鳥城。その名は、麓のシュヴァンガウという地名に由来するものの、白鳥と呼ぶに相応しい美しさである。しかし、その城は、ルードヴィッヒ2世が俗世を離れて、自らが憧れる夢の世界を表現したもの。それに対して、姫路城が圧倒的にその存在感を見せるのは、その美しさと威厳に加えて、高度な防御性を持ち合わせているところである。

しかも、その防御性については、国内の名だたる名城さえも、姫路城の右に出ないのではないかと思うほどである。特に天守閣を目前としてからの、それに至る道のりは近くて遠い。その構造は、実に複雑であり、極めて実戦的である。その構造は、名城と言われる、大阪城、名古屋城、熊本城などにも、見られず、姫路城のそれは最高峰と言っても過言ではなかろう。

城を攻める者は、進路を狭められ、また迷路のような構造に悩まされる。進路を180度回転せねばならなかったり、人が一人しか通れないような門をいくつも潜らされる。当然、城を守る者の攻撃に晒される機会は増え、進路を見失った敵は、袋小路にはまり、右往左往する、そんな姿も容易を想像できそうである。

    姫路城の防備1

「い」の門、「ろ」の門を経て、「は」の門をくぐると、より一層、天守閣を近くに臨む(上左)。そして、その次にある「に」の門は、写真中、手前上。塀の先まで進んだところで180度回転して、道幅の狭くなった石段を登ると漸くそこに至る(上中:「に」の門を前に天守閣を振り返る)。その「に」の門を潜ると、視野が開け、乾(いぬい)小天守を正面に臨む乾曲輪(上右)となるが、そこに立つと大天守の姿も、連結の小天守に遮られ、どこが正面なのか分からなくなるのである。そこから、さらに前進するには、石垣に埋れたような小さな門を通過するのだが、それは写真中左隅にある「ほ」の門。頭上注意と書かれた、その門は、1人ずつしか通れない。

そして、その門を通過すると、いよいよ天守閣群の直下。しかし、その郭を直進しては、天守閣に辿り着くことは出来ない。反対側から登ってきた味方と合流してしまい、袋のネズミとなる。この日は、そこに案内係が立っているので、進路を間違うことはないが、「ほ」の門を抜けると、すぐに右手、奥隅にある、「水一門」と呼ばれる、まるで屋敷の小さな門を潜る(下左:振り返って見るが、これは「水二門」か)。そして、最後「水五門」に至って(下右)、漸く天守閣に入場できるのだが、その間も、城からの攻撃に晒されることとなる(下中)。

    姫路城の防備2

と、姫路城の天守閣への最後のアプローチは、ざっと、こんなところであるが、そこに、一見、優雅に見える姫路城の天守閣が、実は、複雑で精緻な構造により、極めて高度な防御性を持っていることを見るのである。これほどまでの防御を供えた城郭は、日本はもとより、世界にも類を見ないのではなかろうか。まさに姫路城が世界遺産の称号を冠するに相応しいことを実感させられたのである。(つづく)






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Last updated  2009.12.02 11:47:18
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