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カテゴリ:日本の城と城下町
太閤秀吉の夢の跡、肥前・名護屋城址で過ごした時間、最後におまけ1題。 秀吉と言えば、黄金の茶室でも有名であるが、ここ肥前・名護屋の地にもその茶室を持ち運んできたのは間違いなかろう。そして、それは山里丸の地に置かれたのだろうか。今に残る石垣の遺構は、往時の規模を想像させるが、目を閉じてその当時の姿を思い描き、茶室のある山里丸へと、いざ潜入してみよう。 と、そんな疑似体験の筈が、実は太閤夢の跡地に、一服の抹茶に出会える場所が用意されていたとは全く予想だにしていなかった私である。この日、福岡から車を走らせてきた私は、城址の一角にそれを見つけると、城歩きを始める前に家内の意向を問うと、まずはそちらに一目散したのであった。そこは『海月』という名のついた茶室であった。 腰を下ろし、美しい庭越しに城址の石垣を眺めると、城主気分にでもなったような感覚とでも言えようか。晴天に恵まれた春の陽気が、より一層、美しさ、明るさを演出してくれていた。
美味しく頂いた抹茶、手に持った茶碗は当然、唐津焼だったろうか?床の掛け軸には、『雲静日月正(雲静かに日月正し)』、雲は静かに流れ、日や月の運行も正しく行われ、。。。自然に無事に日々を過ごす姿。それを詠むと庭に見る虫や蛙たちも平穏の中に過ごす面々とも言えようか。
その心地のよい茶室で暫し待つこと、城址歩きを横に置いて、時のたつのも忘れたいと、腰をおろしていた私たちであった。そんな思い出。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.01.16 01:08:43
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