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テーマ:旅行業界ってどんな所?(266)
カテゴリ:添乗員のつぶやき
ある夏、カナディアンロッキーのツアーも始まったばかり。
2日目くらいの頃だったと思う。 朝、ホテルを出発する時のバスの中での決まりごと。 その一つに、お客様に忘れ物はないかどうかの確認をしてもらうというのがある。どこの国に行ってもこれは必ずしていました。 なんだつまんない、と思ったでしょう。 でも、忘れ物、落し物は時として、添乗業務を想像以上に煩雑にすることがあるのです。 今までいた国を離れて違う国に行くというような場合は特に... 帽子や、身の回りの小さな物を部屋に置いてきたということはけっこうあったけれど、ハネムーンで結婚指輪を部屋に置いてきたなどということもあった。そんなことがあると新婦さんはもちろん、そのあとの行程は上の空だし、ホテルや、現地のランド手配のスタッフにも余計な手間をかけてしまう。 だから、つまらないなどとは言ってられないのです。 必ずバスの中で、皆さんが着席したあと、こうお聞きします。 「皆様、セーフティーBOXに預けた貴重品は残らずお出しになりましたね。コンタクトレンズ、めがね、入れ歯大丈夫ですか?お洋服も全部着ていらっしゃいますね。」 よっぽど暗い人でもない限り、入れ歯のところで一沸きしてくれるので、朝の雰囲気を和やかにするのにも役立つ。 でも、私たち添乗員は仲間の失敗をいっぱい知っています。 Aちゃんなんか、国内添乗の時、部屋のスリッパのままバスに乗り込んで、お客さんに言われて初めて気がついたことがあります。 私もポカは結構やりましたが、忘れ物関係では、国内で修行中、桜を見に行くツアーの時でした。目的地に行くバスの行程の途中で45人分のお弁当をある場所でピックアップするのを忘れて、でもその時はすぐに気がつき、お客様に平謝りでしたよ。戻ってお弁当を積み大事には至りませんでしたが... そうそう、そのカナダツアーの時にどうしたかっていう話です。 バスの中での確認も済んでホテルを出発したのです。 道はいつもスムーズで、バスは快適にカルガリーの空港に向かってヒュンヒュンと飛ばし2時間は経ったでしょうか、もうすぐ着こうかという頃。 何気にポケットに手をやると、なにやらあってはいけないものが... カチャン...!と手に触れましたんです。鍵でした。私のいたホテルの部屋の鍵...返すの忘れてました。 ホテルのキーって今はカード式が多い中、あの伝統的なホテルはしっかりと立派な昔ながらのキーを使っていたのです。 通常このような時はポストに投函して下さい、となっていますが、それをする勇気はない... 結局バスのドライバーさんに話して頼みましたよ。 カナダもスイスと似ていてガイドさんなしでやらなくてはいけない所も多いから、ドライバーさんとの連帯感はほかの国よりも強くなって、こんな時には助かります。 ご存知数の子昆布 ハニーアーモンドのゴールデンクランチノーラ 誰も寝てはならぬ。カナダのテノール、ヘップナー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.03.01 23:35:28
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