カテゴリ:埃だらけの洋館
幽霊目撃者1、2、3、4、5、6
アタクシ達が引っ越してすぐ、大の仲良しの同僚 D とそのパートナーが大喧嘩の挙句別れた。毎日経緯を聞いていたアタクシ達は、別れる前から、「もし必要だったら頭を冷やすだけでも、ずーっと長期間でもいいから泊まってね」と言ってあった。 D は洋館の屋根裏部屋にあるマスタースイートに一目惚れし、引っ越して来た。 ムーミンの御両親には日常生活を伝える電話でその事を話していたし、彼女が時々電話に出たりしていたので、御両親は D が一緒に住んでいることを十分承知で遊びに来た。 その日、ムーミンは一人仕事を午後から休んで空港まで御両親を迎えに行った。洋館に連れて帰って、援助して頂き買った家を見て回っていただいて、三人でお茶とおやつにしよう、とリビングでのんびりしていたそうだ。 そして、母上が、「ちょっと失礼」とお手洗いに立った。 が、慌ててすぐ戻ってきた。 「ああびっくりした!ああどうしよう!」 「え?大丈夫?」 「ああノックすればよかった!誰もいないと思ったんだもの!ああ恥ずかしい!」 ムーミンは父上と顔を見合わせた。 「お手洗いにレディーがいたのよ、あなたの下宿のお友達の人、なんて言ったけ、D さんだっけ、あーんな会い方!ああどうしよう!」 ムーミンはここらへんで「もーしかして」と思ったそうだ。 「D は仕事だよ、ここにいるのは僕ら三人だよ。」 「えええーっ、だって今ドアを開けたらぶつかりそうになって謝ったのよ、あ、ごめんなさい、申し訳ありませんって、流し台に立ってたのは、じゃあ、だれ?」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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