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テーマ:映画レビュー(889)
カテゴリ:映画 ラ行
『ラストキング・オブ・スコットランド』を観ました
悪名高い実在のウガンダ大統領イディ・アミンの実像に迫る政治サスペンスです >>『ラストキング・オブ・スコットランド』関連 原題:THE LAST KING OF SCOTLAND ジャンル:ドラマ/サスペンス 上映時間: 125分 製作国:2001年・アメリカ/イギリス 監督: ケヴィン・マクドナルド 出演: フォレスト・ウィッテカー、ジェームズ・マカヴォイ、ケリー・ワシントン 【ストーリー】 スコットランドの医学校を卒業したニコラス・ギャリガンは、高い志を胸に ウガンダのムガンボ村にある診療所へとやって来た。 それはちょうど、軍事クーデターによってイディ・アミンが新大統領となった 直後のことだった。 ニコラスはアミンの演説を聞いて、そのカリスマ性に強く惹きつけられる。 そして偶然にも、ケガをしたアミンを救ったことからアミンに気に入られ、 彼の主治医に抜擢される。 やがてアミンは主治医という以上の信頼をニコラスに寄せ、ニコラスもまた その期待に応えようとするのだが…。 ここから先はネタバレを含みます。ご注意を 何よりも恐ろしいのは、人間の本性 スコットランドの医学校を卒業し、高い志を胸に ウガンダにやってきた青年医師ニコラスが、 ちょうど同じ頃軍事クーデターにより新大統領になったイディ・アミンへの 国民の期待と人気を目の当たりにし、そのカリスマ性に魅了され、 あれよあれよと言う間にアミンに気に入られ、彼の主治医に抜擢され、 あっという間に、国の最高権力者に意見出来ちゃう地位に 無邪気な若者ニコラスは、有頂天になっちゃって、多少傲慢になってしまうわけで、 そんな愚かな男子の気持ちは分からなくもなかったです でもそれからが悲惨。 手を出してはいけない女性に手を出しちゃったのは 自業自得といわれてもしょうがないけど、 権力者の側近としての甘い汁生活も束の間なのでございます しかもニコラスが気づいたときにはもう取り返しのつかない ところまで来ちゃってるわけです。 というわけで、その転落が凄まじく、そして痛かった 若気の至りですまないレベルでした・・・ フォレスト・ウィテカーが人々を引き付けるカリスマ性と破壊的な部分を兼ね備えた アミン大統領を熱演していて、私利私欲にまみれ側近さえ信じられなくなって 大虐殺まで行う人物に変貌していく様子が強烈で怖すぎます この作品でオスカーを獲ったのが頷ける演技でした ジェームズ・マカヴォイが演じたニコラスは好奇心いっぱいで怖いもの知らずの なんとなく危なかしい青年なのですが、 この若き外国人青年のニコラスの視点からアミン大統領の変貌を描いているのが とても効果的で興味深かったです 衝撃的なグロテスクなシーンも含まれているので苦手な人には注意が必要ですが、 権力によって人間が変貌していく様子は非常に見応えがあり、 目の離せない展開の続く完成度の高いサスペンス映画でした
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