わたしじかん

積読本がたくさんあるのに、ついついこっちに手を出してしまいました。
手を出したら最後まで読んでしまうのはわかっているのに、やめられない、とまらない

このシリーズは2059年のニューヨークを舞台にした近未来ミステリー。
ニューヨーク市警のイヴ・ダラスと大富豪のローク、イヴの部下のピーポディと恋人でニューヨーク市警警部のマクナブ、イヴの親友で歌手のメイヴィスとその夫でデザイナーのレオナルドの三組のカップルと、他にも魅力的なレギュラーが目白押しです。
でも作者がロマンスの女王、ノーラ・ロバーツの別名義だけあって、みんなラブラブなんですよ。しょっちゅういそしんでいらっしゃる。

今回の話は、古今の連続女性殺人犯の手法を模倣した殺人鬼が、イヴに挑戦状を叩きつけます。それも、最初の犯行の遺体の上に、高級なレターセットに書き記して。
容疑者は有名な女優の恋人、人気ミュージシャン、イギリスの外交官、殺人事件を研究している作家の四人。それぞれ女性に対して屈折した思いを抱えていて、それぞれに怪しい。
同時に、過去を消したロークの母親のエピソードと、過去を失くしたイヴの母親に関する記憶がよみがえり、二人ともが苦しみ、互いに癒そうとするのも見どころです。

ピーポディはマクナブと一歩踏み込んだ関係になろうとしていて、昇進試験も控えていて大変だし、メイヴィスは奇抜なファッションの妊婦だし、犯人に対しては毅然と強気に立ち向かうイヴが、恋愛や家族となるとタジタジになってしまうところがとっても可愛い。世の中の辛酸を知り尽くしているイヴなのに、誰もが普通に知っているような家族愛は知らないというギャップが可愛いし、可哀想だし。

次の事件も気になりますが、メイヴィスのぶっとんだ妊婦生活とピーポディの同棲生活に、イヴが眉間に皺を寄せるのを見たいところです。

で、これは4月に発刊された本なので、次の「あの頃を思い出して」はもう出ていて、注文済み。
ノーラ・ロバーツ名義の現代ものとJD・ロブ名義のイヴ＆ロークものの二部構成らしいので、とっても楽しみ。
ただ、残念なことに第二部は在庫切れらしいのです。早くこないかな～。

あの頃を思い出して（第1部）