2015/5/7 マネーの達人
拝野 洋子さんという人のお話。
平成28年10月から、パート勤務の方も
健康保険や厚生年金に加入することになります。
現在でも、週30時間以上働くパートの方は、
健康保険・厚生年金の加入対象者なのですが、
平成28年10月から、
健康保険厚生年金に加入するのは、
次の条件を満たしたパートの方です。
1. 週20時間以上働くこと。
2. 給料が月8万8000円以上であること。
3. 501人以上の企業に勤めていること。
4. 1年以上働くことが見込まれること。
社会保険料はどのくらい取られる?
ちなみに、
月給8万8000(年収105万6000)円以上だと
どのくらい社会保険料を取られるのでしょう?
厚生年金保険料 毎月約8400円
健康保険料 毎月約4900円
(40歳未満の人、協会けんぽ(東京都))
雇用保険料 毎月約440円
「え~~。そんなに取られるの?」
という声が聞こえてきそうです。
ちなみに、現在は年収130万円以上だと、
サラリーマン妻でも
国民年金保険料月1万5590円(平成27年度)と
住所地ごとに異なる
国民健康保険料が年6万から7万円
(パート収入約130万円の場合)
が取られます。
雇用保険料が月約6500円です。
103万円より、130万円の方が
社会保険の壁があり、
家計での手取りが少なくなるのです。
家計の手取りどうなるの?
現在はパート収入を103万円以内に抑える
パートさんが多いです。
理由は…「税金とられて損をしちゃうから…」
けれど、103万円を少し超えたくらいでは、
実際には損をしません。
配偶者特別控除があって、
夫の税金はほんの少ししか取られません。
例えば、107万円パート収入があった場合、
夫の配偶者特別控除は36万円です。
年収500万の場合なら、税率10%なので
夫は2000円税金が増えるだけです。
妻も税率5%で2000円の税金を取られるだけ。
収入が4万円増えているので、
取られる税金より、
収入が増える分の方が多いのです。
じゃ、いくら稼げば家計が助かるの?
「パートが社会保険に入ったら、
私いくら稼げばいいのかしら??」
と疑問に思った方も多いでしょう。
厚生年金や健康保険を差し引いた金額で
税金がどのくらい取られるか計算してみました。
妻のパート収入が105万だと、
ぎりぎりで妻本人は社会保険料を支払いません。
夫(年収500万)と夫婦で支払う、
社会保険料・税金の額は約92万円、
夫婦の手取り合計は約513万円でした。
パートの妻自身が直接社会保険料を支払う、
パート収入106万円(交通費込)だとどうでしょう?
夫婦で支払う社会保険料・税金の額は
約107万円と一気に増え、
夫婦手取りの合計が約499万円と、
逆に減ってしまいます。
そして、
約513万円と夫婦の手取りが増えるのが、
妻収入が約125万(交通費込)円以上の時でした。
思わず、調整したくなってしまいましたか?
目先の手取りだけではない、
社会保険加入のメリット
目先の手取りだけ考えると
106万円以上稼ぐと損をしそうなパート収入。
でも、社会保険に入るとメリットも大きいのです。
まず、育児休業給付金。
パートでも通算1年以上雇用保険に
入っていれば、
給与の約67%(最初の半年)の
育児休業給付金が見込まれます。
万一仕事を辞めた場合でも失業給付が
見込まれます。
どうでしょう? これだけで充分、
余計に払った社会保険料や税金分の
元が取れてしまうと思いませんか?
これだけではありません。
ケガや病気で働けない場合でも健康保険から
傷病手当金が支給されることもあります。
老後も国民年金の上乗せで厚生年金が支給
されます。
病気やケガで後遺症が残るなどした時も、
障害厚生年金が支給されることもあります。
障害の基準が、厚生年金の方が国民年金より
緩いのです。
このように目先の利益だけでは、
判断できないメリットが
社会保険にはたくさんあります。
それに現在は、160万円以上稼がないと
夫婦の手取りが増えないのですが、
手取りが増えるパート収入のラインが
125万から130万円くらいと下がりそうなので、
「ちょっと頑張れば、手取りが増える」
という気持ちにもなれるのではないでしょうか?
生命保険の代わりにもなり得る社会保険、
企業規模など関係なしに適用される
パートさんが増えるといいですね。
※夫婦ともに健康保険や
厚生年金保険に加入していれば、
そしてその内容を理解できれば・・
生命保険や医療保険に
加入する必要が無いことが
分かります。
そうなれば、生命保険料等で
一生お金をたれ流し続ける
ことも無くなります。
当事務所顧問会員の
死亡保障必要額検証結果では、
フルタイムの夫婦共稼ぎなら
例外なく、
「夫婦ともに不要。」
「現在も将来も不要。」
「幼児と赤ちゃんがいても不要。」
という結論が出ています。
一生・・生命保険料を
払わなくていい という事実は、
家計にこの上ない大きな貢献を
もたらします。
(生涯の保険料は数百万円~
人によっては2千数百万円)
一般の日本人が生涯で
たれ流す生命保険料は・・
「目先の手取りが増えるか
減るか? もし
減るならいくら減るか?」
・・といった場合の金額とは、
次元がまったく違う大きな額です。
民間の生命保険に入るよりは、
妻の収入もできるだけ増やして
健康保険や厚生年金保険の
保険料を払った方が、
はるかにお得 ・・なんです。
(当たり前)
目先の損得を考える以前の問題。
目先の損得 ・・っと。
〇 商品販売をしない。
〇 しがらみを持たない。
真に消費者サイドに立つ、14年目の
ファイナンシャル・プランナー事務所。
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