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5月12日のNHK「クローズアップ現代」は,博物館の話題だった.ホームページ
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=3038 によると, - いま、全国各地で文化財が展示も適切な管理もされず、行き場を失うケースが急増している。自治体の財政難や市町村合併に伴って、博物館の閉館が相次いでいるためだ。一 方、文化財を保有してきた寺などが後継者難や地域の過疎化で、文化財を盗難などから守れないとして、博物館に寄贈・寄託する動きも広がっている。しかし、 増え続ける文化財に、どの自治体も充分な文化予算を確保できず、対応を苦慮している。新たな博物館のあり方を模索する動きなども交え、文化財をどう守って いくべきか考える。 というような主旨の番組だったらしい.私は番組の最後のほうだけを見ることができた.つまり「新たな博物館のあり方を模索する動き」の場面である.学芸員が展示品の解説をしている.場面は変わって,ひな祭りの人形を自宅で展示する人たち.インタビューを受けた観客が,好意的なコメントをしている.話題は地域おこし,観光へとつながって行く.最後にキャスター(国谷さんですね)が,コメンテーター(この日は九州国立博物館の三輪さんという人だった)に「何が重要か?」というような主旨の質問をする.それは「人です」と三輪さん.うゎ~,NHK的な問答だ,と思ったけど,それはさて置いて. 博物館において重要なのは「人」だという点は,私も全く同意見である.ひとつは学芸員.これは当然ですね.学芸員のない「博物館」はたくさんあるけれど,そういうのは論外です.高知県の不幸は,そのことを理解できない政治家や役人が「博物館」を牛耳っていることだ. もう1つ.学芸員のほかに,博物館において重要な役割を果たす「人」として,ボランティアがある. このボランティアという語は,行政が頻用した結果だと思うけれど,最近は意味内容が貧弱になっているように思う.博物館をささえるボランティアとは,私自身の言葉で言えば,「友の会」である.博物館に集う人たちが,そこで利用できる情報やモノを通じて,それぞれに楽しむということだ. 私の知っている範囲で言えば,大阪市立自然史博物館の「なにわホネホネ団」 http://www.mus-nh.city.osaka.jp/wada/honehone/ の活動などは,私が考えている「友の会」に最も近いかもしれない. 予算削減,経営難と,博物館にとって「冬の時代」は今も続いているけれど,その反面で「友の会」的な活動が,雨後のタケノコのように自然発生し,各地の博物館をホットにしている.博物館をめぐる状況は確実に変化している. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 13, 2011 04:36:26 AM
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