「永遠のゼロ」宣伝しすぎ!
本屋に「百田 尚樹」の本が入口に平積みにされています。
その中で、一冊しか残っていないこの本を手に取ってみました。
「黄金のバンタム」と言われたエデル・ジョフレは、軽量級としては
異常なKO率で、バンタム級史上最強のチャンピオン。
バンタム級で引退した後、フェザー級にクラスを上げて
40歳近くまで戦い続けた。
生涯成績72勝(50KO)4分け2敗
多くのボクサーがグローブを置く直前で黒星を積み重ねるなか、
二階級で世界チャンピオンになりながら、キャリアの最晩年でも
黒星がつくことはなく、タイトルを保持したまま引退。
引退する間際に、一人の男と戦うことを望んだ。
キャリアの中で完璧なレコードに泥を塗るように、
二つの黒星をつけた男。
「ファイティング原田」とである。
ファイティング原田は今の若い人はあまり知らないかもしれません。
私も現役時代は知りませんが、かつてアメリカのボクシング雑誌が
世界のボクサーのベストランキングを選んだときに、日本から唯一
ランキング入りしたボクサーです。
日本人が考えている以上に海外で評価が高い理由の一つが
エデル・ジョフレに二つの黒星をつけたことがあげられますが
実質的にフライ・バンタム・フェザーの三階級制覇を
行ったことも上げられます。
「永遠のゼロ」は駄作だったけど、なかなかこちらは良かった。
ただ、この人のスタイルなんだろうか?
どこかで読んだような本が文章が並んでいます。
それがちょっと残念というか勿体ないというか・・・
一方で、高度成長期の日本で「ファイティング原田」が
果たした役割の大きさに切りこみを入れたのは面白いです。
白井義男・矢尾板貞雄・海老原博幸・青木勝利・西条正三
ジョーメデル・ポーンキングピッチ・・・
日本の高度成長期と呼応するように発展した日本のボクシング界の
スター選手と、その選手たちに彩りを添えた海外の有名選手。
当時のボクシング選手は高度成長期に日本の発展のために
馬車馬のように働いた無名の人々を代表しているように見える。
つらい練習に耐え、わずかなファイトマネーでリングに上がり
そして貧乏から這い上がる。
その期待を一身に背負ってボクサーたちは戦った。
そして、いつしか日本は豊かになった。
それと反比例するようにボクシングも急速に輝きを失った。
そんな気がしますね(*^_^*)
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